カール・ビンソンに着艦する戦闘攻撃機FA18スーパーホーネット=(聯合ニュース)
カール・ビンソンに着艦する戦闘攻撃機FA18スーパーホーネット=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】在韓米軍が14日、東海上で韓米合同の野外機動訓練「フォールイーグル」に参加している米原子力空母カール・ビンソンをマスコミに公開した。 同艦からは、米海軍の戦闘攻撃機FA18スーパーホーネットが数分おきに続々と出撃していた。スーパーホーネットは最高速度がマッハ1.7に達し、精密誘導爆弾を大量に搭載しており敵の重要施設への精密攻撃が可能だ。 通常、地上の空軍基地から戦闘機が離陸するには300~400メートルほどの滑走路が必要だが、カール・ビンソンにはカタパルトという蒸気を用いた射出装置があるため3分の1ほどの距離で離艦できる。 任務を終えて帰還するスーパーホーネットが着艦する際には、飛行甲板に設置されたアレスティング・ワイヤーと呼ばれる人の腕ほどの太さのワイヤーが機体に引っ掛けられてブレーキの役割を果たし、滑走距離を縮める。 地上の空軍基地に着陸する戦闘機は2キロほど滑走して停止するが、カール・ビンソンに艦載されるスーパーホーネットはアレスティング・ワイヤーのおかげで約100メートルの滑走で済む。ワイヤーの引っ張る力が強いため、操縦士らは瞬間的に全身が前につんのめるのに耐えねばならない。 カール・ビンソンにはスーパーホーネットのほか、早期警戒機E2C、電子戦機EA18Gグラウラー、海上作戦ヘリコプターMH60Sシーホークなど74機の航空機が搭載されており、中小国の空軍力全体に匹敵する戦力を備える。排水量は10万トンで、全長333メートル、飛行甲板の幅は77メートルに達する。乗組員は5000人を超える。同艦を旗艦に駆逐艦2隻、巡洋艦3隻などで構成された第1空母打撃群の乗組員は計約6500人に上る。 1980年代初めに就役したカール・ビンソンは、2001年の米同時多発テロ以降、中東の対テロ戦争に加わり、主な作戦を成功裏に終えた。 11年に米海軍の特殊部隊シールズが殺害した同時テロの首謀者、ウサマ・ビンラディン容疑者の遺体を処理したことでも知られる。当時、遺体はアフガニスタンの米軍基地を経てカール・ビンソンに持ち込まれ、アラビア海に水葬された。 米国の宿敵の遺体を処理したカール・ビンソンが朝鮮半島海域で韓米合同演習に参加することは、北朝鮮の指導部に対する強い警告となりそうだ。 今回のフォールイーグルにはシールズのほか、敵の要人暗殺任務を専門とするレンジャー、デルタフォース、グリーンベレーなどの米軍特殊部隊が過去最大規模で参加するとされる。 カール・ビンソンはこの数日にわたり、東海で韓国海軍の駆逐艦や護衛艦と共に訓練を行った。  カール・ビンソン空母打撃群を率いるキルビー司令官は艦上で報道陣に対し、「米韓両国の海軍が一つの目標に向けて的確に協力できるよう、この半年にわたり準備してきたことを今回のフォールイーグルで訓練する」と述べた。
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