金正男氏事件で釈放の北朝鮮男性　マレーシア出国

【クアラルンプール聯合ニュース】北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男（キム・ジョンナム）氏の殺害事件で、マレーシア警察に逮捕されたものの証拠不十分で３日に釈放され国外退去処分となった北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル氏が同日、クアラルンプール国際空港から午後６時２５分（現地時間）発の北京行きマレーシア航空便で出国した。４日に北京から北朝鮮・高麗航空便で平壌に向かうとみられる。　リ氏と共に現地北朝鮮大使館の職員も搭乗したことが確認された。リ氏の妻や子どもとみられる４０代の女性や１０代の男女が空港で目撃されており、共に出国した可能性が高いが確認は取れていない。　リ氏は同日午前に釈放され、有効な旅券を保持していなかったため警察署から入国管理局の施設に身柄を移され、国外退去処分となった。　正男氏殺害事件で逮捕された唯一の北朝鮮籍の容疑者だったリ氏が北朝鮮に送還されることで、事件の真相解明が一層難しくなるのは避けられない。