金海市の医院に設置された平和の少女像=(聯合ニュース)
金海市の医院に設置された平和の少女像=(聯合ニュース)
【釜山聯合ニュース】日本の植民地支配に抵抗して1919年に起きた独立運動を記念する韓国の「3・1節」に合わせ、慶尚南道金海市内の耳鼻咽喉科医院に27日、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」が設置され、除幕式が行われた。 少女像は現在まで韓国全土に約60体が設置されたが、室内に設置されたのはこれが初めてだ。 少女像は座った姿だが椅子がないのが特徴で、慰安婦被害者が韓国社会の中で定着できる場を見つけられないことを象徴している。また右手を強く握り、左手は開いているが、握った手は憤怒を、開いた手は許しと和解を意味している。 少女像を製作した作家は「日帝強占期(日本による植民地時代)に韓国で強要された『慰安婦』という苦い歴史を記憶しようと作った」とし、「日本政府の痛切な反省と謝罪だけが慰安婦の少女たちの憤怒を許しと和解に変える」と説明した。 少女像の建立費用1300万ウォン(約129万円)は院長が全額支払った。団体ではなく個人が少女像を建立するのも初めてとなる。通常は4000万~5000万ウォンかかるが、少女像は作家がボランティアで製作し、知人や市民からの募金約200万ウォンも集めた。院長はさらに募金を集め、慰安婦被害者団体に寄付する計画だ。 医院を訪れた患者は「平和の少女像を見て、このような歴史が二度とあってはならないと心に刻んだ」と話した。 この医院の院長は「平和の少女像が力のなかった国の痛ましい歴史を忘れず、心を分かち合う歴史の象徴として受け止められることを願う」と語った。
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