26日、スイスへ出国する尹炳世長官=(聯合ニュースTV)
26日、スイスへ出国する尹炳世長官=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は訪問先のスイス・ジュネーブで26日(現地時間)、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件を念頭に、「北の人権状況と国際規範違反があまりに深刻な段階に達している」と指摘した。 尹氏は、北朝鮮の関与が疑われる正男氏の殺害に化学兵器である猛毒の神経剤「VX」が使用されたとするマレーシア警察の発表について、「こういう兵器はどの国も使用を自制してきた。北が使用したことが最終的に発表されれば、それは国際規範に対する非常に深刻な侵害行為と見なせる」と説明した。 尹氏は27~28日にジュネーブで開かれる国連人権理事会とジュネーブ軍縮会議のハイレベル会合に出席し、正男氏の殺害事件で浮き彫りになった北朝鮮の人権侵害と大量破壊兵器問題を国際社会に訴える方針だ。 特に、ジュネーブ軍縮会議について尹氏は「(殺害に)禁止された化学兵器が使われたことに注目させたい」と述べた。軍縮会議に加盟する北朝鮮が別の加盟国であるマレーシアの国内で犯行に及んだことは深刻な主権侵害行為であり、国際規範違反だと訴え、加盟国の断固とした対応を引き出したいと説明した。 韓国政府は当初、これら会合に安総基(アン・チョンギ)外交部第2次官を派遣する予定だったが、正男氏事件にVXが使用されたとの捜査結果を受けて閣僚の出席を決めたという。
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