北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄で、最近マレーシアで殺害された金正男氏は生前、母親の成恵琳(ソン・ヘリム)氏の体を気遣う親孝行な青年だったと伝えられた。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄で、最近マレーシアで殺害された金正男氏は生前、母親の成恵琳(ソン・ヘリム)氏の体を気遣う親孝行な青年だったと伝えられた。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄で、最近マレーシアで殺害された金正男(キム・ジョンナム)氏は生前、母親の成恵琳(ソン・ヘリム)氏の体を気遣う親孝行な青年だったと伝えられた。

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 18日、米・RFA(自由アジア放送)は、東亜大学のイ・シンウク教授がロシア・スプートニク通信に寄稿した文章から「モスクワ留学時代に正男氏に偶然会い、交流していた」と報じた。

 イ教授は「正男氏が当時闘病中だった母親に会いに、しばしば平壌からモスクワに立ち寄ると明かしていた」とし、「正男氏の第一印象は純朴な姿で母親を気遣う親孝行な青年だった」と振り返った。

 続けて「正男氏は病気の母親が医療技術が不足している北朝鮮の代わりに仕方なくモスクワに来て療養治療をしていると言っていた」とし、「正男氏は母親が恋しくなると時々モスクワに来て、2週間から1か月ほど滞在していた」と伝えた。

 イ教授は当時、北朝鮮式の白いチョゴリ(民族衣装の上着)と黒いチマ(民族衣装のスカート)を来た女性警護員7~8人に護衛されるなかで散歩をする年配の女性を近所で時々目にしたとして、その女性が成恵琳氏だのではないかと推測した。

 またイ教授は「正男氏は親孝行なだけでなく、閉鎖的な平壌と違って自由なモスクワの雰囲気にも惹かれていたようだ」とし、「モスクワに来る時は、コリアンタウン内の韓国料理店の個室を予約していた」と明かした。

 そして「2001年の秋に会った正男氏が憂いに満ちた表情で座ってタバコをくわえ、母親の病気はガンで死が迫っていると明かした」とし、「母親を心配していた正男氏の姿は“悲運の皇太子”ではなく“人間的な一人の息子”だった」と述べた。

 イ教授は、成恵琳氏が2002年5月に死亡した後、2015年にモスクワのコリアンタウン内のホテルのレストランで妻と見られる女性と子どもたちと共に食事をしていた正男氏に会ったことも明らかにし、正男氏が母親の墓参りのためにモスクワに寄ったようだと推測している。

 そしてイ教授は「正男氏の性格を考えると、金正恩党委員長の代わりに北朝鮮の統治者になっていたら、朝鮮半島の危機と核問題を起こす独裁者ではなく、北朝鮮に平和をもたらす指導者になっていたかもしれない」とし残念な気持ちを伝えた。

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