北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件に関して、北朝鮮は相変わらず沈黙を守っている。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件に関して、北朝鮮は相変わらず沈黙を守っている。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件に関して、北朝鮮は相変わらず沈黙を守っている。

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 18日、北朝鮮の朝鮮中央通信や労働党の機関紙「労働新聞」のメディアは、正男氏に関して特に言及していない。

 16日が光明星節(故金正日(キム・ジョンイル)の生誕日)という祝日であっただけに、メディアはこの日も「偉大な領導者金正日同志誕生75年を祝う慶祝宴会を開催」、「民族最大の祝日、光明星節を祝い、芸術公演2月の歓喜開催」、「第25回光明星節 慶祝 白頭山賞国際シンクロナイズドスイミング祝典 閉幕」などの記事を掲載した。

 またメディアにはいつものように「社会主義強国建設の全ての戦線において自力自国の威力で新たな奇跡を創造しよう」、「黎明通り建設の知らせ~30種余り数万本の木を植えた」といった宣伝用の記事も掲載された。

 1997年、韓国に居住していた正男氏のいとこイ・ハニョン氏が韓国に派遣された工作員によって殺害された時、北朝鮮のメディアは報じなかったことを考えると、今回も正男氏殺害について伝えられないと見られている。

 これに関して韓国・世宗研究所のホン・ヒョンイク首席研究委員は「金正日総書記の息子は金正恩党委員長しかいないと強調しなければならないほど、正男氏については言及すらしないだろう」と分析した。

 実際に脱北者によると、北朝鮮の住民は正男氏殺害事件だけでなく、“金正恩党委員長の兄、金正男”という存在自体に驚いたという。

 その上、韓国統一部のチョン・ジュンヒ報道官も15日、定例会見で「万が一、北朝鮮が過ちを犯したなら、(正男氏殺害事件を)発表するはずがない」と明らかにしていた。

 ただ北朝鮮のカン・チョル駐マレーシア大使が“サプライズ”声明を発表し、このような状況は少し変わってきそうだ。

 カン・チョル大使は17日、クアラルンプール総合病院の霊安室前に現れ、韓国政府が政治スキャンダルから逃れるために今回の事件を利用し、北朝鮮のイメージを毀損したと主張した。

 さらに北朝鮮政権の名誉を損傷しようとする行為に対して、北朝鮮が強硬対応するつもりであり、国際裁判所に提訴すると脅してきた。

 カン・チョル大使が北朝鮮当局の指示を受けてこのような声明を発表したのであれば、北朝鮮の官営メディアでも正男氏に関して何の反応も見せていないのではないかと見られている。



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