【世宗聯合ニュース】国連安全保障理事会が昨年、北朝鮮の鉱物輸出を制限する制裁決議を採択したにもかかわらず、北朝鮮主要鉱物の中国向け輸出が増加したことが9日、韓国鉱物資源公社の資料で分かった。 資料によると、北朝鮮の主要鉱物の対中輸出額は昨年14億5000万ドル(約1630億円)で、前年比11.1%増加した。 輸出額の伸びが最も大きかったのは亜鉛で、原材料価格の上昇と輸出量の増加を追い風に前年の2.5倍に当たる5087万ドルを輸出した。また、鉱物の対中輸出で最大の割合を占める石炭は、販売単価の低下にもかかわらず輸出額が前年比12.5%増の11億8000万ドルを記録した。銅と鉄鉱石の輸出額も32.0%と2.3%、それぞれ増加した。 国連安保理は、北朝鮮の4回目核実験などを受けて昨年3月に北朝鮮制裁決議を採択。北朝鮮の石炭、鉄、鉄鉱石の輸出を禁止したが、「北朝鮮住民の生活に関わるものは除く」という例外条項が設けられ、抜け穴を作ったと指摘されていた。11月末には北朝鮮の石炭輸出に上限を設ける内容の制裁決議を採択した。 鉱物資源公社の関係者は「国連主導の制裁決議に対し、中国が相応の措置を取らなければ、北からの鉱物輸出に関する制裁の実効性は落ちるだろう」と話している。
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