買い物客で混雑する「イーマート・トレーダーズ」(イーマート提供)=(聯合ニュース)
買い物客で混雑する「イーマート・トレーダーズ」(イーマート提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】 韓国で倉庫型量販店が目覚ましい成長を遂げている。1990年代にウォルマートなど外資系店舗が韓国進出を果たすも、快適な空間でのショッピングを重視する韓国消費者に受け入れられず撤退を余儀なくされるなど苦戦の時代もあったが、今や全盛期を迎えている。 大型スーパー、イーマートの倉庫型量販店「イーマート・トレーダーズ」は昨年の年間売上高が1兆ウォン(約981億円)を突破した。 2010年に1号店をオープン後、毎年2桁の成長を続け、店舗数を11店に増やした。2023年までに50店舗展開を目標に、毎年店舗数を増やす計画だ。今年は3店舗を新規出店する。 イーマート・トレーダーズが高速成長を続けている秘訣(ひけつ)は商品構成にある。商品陳列に必要なコストを最小限に抑え、大容量サイズの商品を販売しているのが特徴だ。加工食品、生活用品、衣類など全商品の約5割を直輸入品で揃え、商品競争力も高めた。2014年からはプライベートブランド(PB)「トレーダーズディール」の商品も販売しており、現在は商品数が100を超える。 また、非会員制で運営されているのも他店との違いだ。 イーマート関係者は「倉庫型量販店の長所は優れたコストパフォーマンスにある。不況が長引き、以前は大型スーパーを利用していた消費者が倉庫型量販店を好んでいる」と話している。 会員制倉庫型量販店「コストコ」の成長も目を引く。1998年に韓国進出後、数年間は知名度不足や初期投資などの影響で営業損失が続いたが、2001年会計年度に黒字転換を果たした。 コストコのPB「カークランドシグネチャー」は優れた品質と手頃な価格が口コミで広まり、同ブランドの商品を愛用する顧客を確保している。 現在、店舗数は13店で、来年は新たに1店舗をオープンする予定だ。 大型スーパーのロッテマートが運営する会員制倉庫型量販店「ビックマーケット」も2012年に1号店をオープン後、毎年2桁の成長を遂げている。 同店も店内のインテリアを最小限にとどめ、商品陳列の工夫などでコストを削減し、会員に低価格の商品を提供している。海外有名ブランドの商品も直輸入し割安価格で販売するなど差別化も図っている。 業界関係者は「韓国の消費者は10数年前まで、値段がやや高くても百貨店のように快適な空間で買い物ができる大型スーパーを好んだ。しかし最近は不況のせいでコストパフォーマンスが高い倉庫型量販店が人気を集めている」と話している。
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