昨年6月、ベトナムを訪問し、チョン共産党総書記と会談する崔氏=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
昨年6月、ベトナムを訪問し、チョン共産党総書記と会談する崔氏=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ジャカルタ聯合ニュース】北朝鮮の崔泰福(チェ・テボク)最高人民会議(国会に相当)議長が東南アジア各国の歴訪を計画したが、相手国が拒否して実現しなかったことが分かった。東南アジア諸国連合(ASEAN)の内部事情に詳しい消息筋が29日、明らかにした。 同消息筋によると、崔氏は2~3月に議会間の交流などを目的に各国の立法府を訪問し、相互協力などを議論するため、先月末、ベトナム、ラオス、インドネシアに訪問の意思を伝えた。 だが各国が今月の初めから中旬にかけ、相次いで訪問を拒否し、崔氏の東南アジア歴訪は事実上不可能になったという。 北朝鮮は昨年10月にも最高人民会議代表団によるインドネシア国会訪問を推進したが、インドネシア側が拒否したため実現しなかった。 国連安全保障理事会が昨年11月、5回目の核実験を強行した北朝鮮への制裁決議案を採択してから、北朝鮮は非同盟諸国との外交に力を入れてきた。 最近では通常の外交ルートではなく、党や議会レベルでの接触を通じ、外交的な孤立を打開しようとする動きを見せている。崔氏の東南アジア歴訪もこのような意図から推進されたとみられる。 だが東南アジア諸国は国連安保理の対北朝鮮制裁決議の履行義務を守るため北朝鮮を警戒しているとされる。  故金日成(キム・イルソン)主席や故金正日(キム・ジョンイル)総書記の政権時に形成された北朝鮮とのつながりが金正恩(キム・ジョンウン)政権発足以降に頻繁に行われた粛清で大きく弱まったことに加え、韓国との経済協力が深まったことが北朝鮮との接触を避ける要因とみられる。 今月12日に中国を訪問したチェ・ヒチョル外務次官が北京に駐在する各国大使と接触を試みた際にも東南アジアの国ではフィリピンだけがチェ氏との面談に応じ、伝統的な友好国であるベトナムとインドネシアの駐中大使は面談に応じなかった。 13日にアンゴラ、17日にクウェートの駐中大使と面談し、核開発や弾道ミサイル発射実験の正統性について説明したとされる。
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