令状審査を終え地裁を後にする李副会長=18日、ソウル(聯合ニュース)
令状審査を終え地裁を後にする李副会長=18日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国サムスングループの事実上のトップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の逮捕状発付の是非をめぐる令状審査が18日、ソウル中央地裁であった。逮捕状を請求した特別検察官の捜査チームは元部長検事ら4人を出席させた。一方、トップの逮捕は何としても避けたいサムスン側も元裁判官や検察出身の弁護士を立てた。 特別検察官チームは梁載植(ヤン・ジェシク)特別検事補と検事3人が審査に出席した。梁氏はソウル南部地検刑事1部長などの経歴を持つ。朴英洙(パク・ヨンス)特別検察官とは、朴氏が凶悪事件を取り仕切るソウル地検の強力部長だった際に所属検事として共に働いた関係でもある。 12日に李副会長が特別検査官チームの事務室に呼び出され、取り調べを受けた際には梁氏が総指揮を務めた。 また、先月30日に特別検査官チームが初めて逮捕状を請求した文亨杓(ムン・ヒョンピョ)前保健福祉部長官の令状審査に梁氏と共に出席し、「逮捕者第1号」を引き出した金昌珍(キム・チャンジン)副部長検事もこの日審査に出た。 金氏はソウル中央地検特殊2部の副部長から特別検察官チームに派遣された。ソウル東部地検、法務部検察局国際刑事課などを経て特殊・企画分野を広く経験した人物だ。 ほかにも李副会長を直接取り調べた金泳チョル(キム・ヨンチョル)検事、同チーム所属で大企業の贈賄疑惑を捜査する朴柱誠(パク・ジュソン)検事が出席した。 金泳チョル氏は釜山地検特殊部所属で、特別検察官チームの発足前から検察の特別捜査本部に派遣され、サムスンに関連した疑惑の捜査に当たってきた。 一方の李副会長側は判事出身の文康培(ムン・ガンベ)弁護士が率いる弁護団が対抗する。 文氏は、特別検察官チームが編成される際に特別検事補候補に名前が挙がった人物で、尹錫悅(ユン・ソクヨル)特別検察官捜査チーム長とはソウル大の同期で親しいことから、法曹界ではサムスン側の弁護団に参加したのは尹氏との関係があるためではないかとの声もあった。 文氏と同じ法律事務所所属で、李副会長が取り調べを受けた際に同行した検察出身の李廷鎬(イ・ジョンホ)弁護士もこの日の令状審査に出席した。 李氏はソウル中央地検、大田地検特捜部長などを経て最高検デジタル捜査担当官兼サイバー犯罪捜査団長を最後に退官し、2015年から弁護士として活動している。 トップの逮捕という未曽有の事態を迎える危機に瀕したサムスンは、元最高裁裁判研究官の成?宇(ソン・ヨルウ)未来戦略室法務チーム長(社長)を筆頭に、一丸となって支援に当たっていると伝えられる。 韓国政府から独立して朴槿恵(パク・クネ)大統領が絡む疑惑と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を調べている特別検察官チームは16日、贈賄と特定経済犯罪加重処罰法上の横領、国会での証言・鑑定に関する法律違反(偽証)の容疑で李副会長の逮捕状を請求。サムスンが崔被告や崔被告の娘に提供した資金などは事実上、朴大統領への賄賂にあたり、最終決定権を持つ李副会長が提供を決めたとみている。贈賄が疑われている金額は、提供を約束したものまで含めると総額430億ウォン(約42億円)に上る。 サムスン側は、朴大統領の強要などにより仕方なく支援したと主張している。
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