朴大統領=(聯合ニュース)
朴大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は10日、2014年4月の旅客船セウォル号沈没事故当日の行動に関する詳細な資料を憲法裁判所に提出する。 青瓦台(大統領府)関係者は9日、聯合ニュースの取材に対し、「代理人団が朴大統領の(事故当日の)7時間の行動に関する答弁書の草案を完成させ、週末にチェックを終わらせた」とした上で、「あす、弾劾審判の弁論期日に合わせ憲法裁判所に提出する」と話した。 朴大統領に対する弾劾訴追案を審理する憲法裁判所は先月22日、事実上の初公判となる公判準備手続きを開き、セウォル号沈没事故当日の朴大統領の行動がはっきりしない「空白の7時間」について、大統領の動静を具体的に明らかにするよう求めていた。 「空白の7時間」をめぐっては、朴大統領の参謀が行った国会答弁や、青瓦台ホームページの「誤報・怪談(デマ)を正す」というコーナー、1日に朴大統領が報道陣と行った新年あいさつを兼ねた懇談会などで直接・間接的に説明がされてきたが、当日の行動が法的に効力のある文書で詳細に整理されたのは今回が初めて。 答弁書はほとんど分単位で、朴大統領の14年4月16日の行動が公私を問わず説明されており、朴大統領も代理人団と直接相談して内容を検討したことが分かった。 朴大統領側は、「当日の行動をとても細かく書いたため、詳細に釈明できるだろうと考える」とした上で、「大統領はセウォル号(事故)当日、書類の検討をしながら有線や無線での報告を受けたが、途中で(全員救助されたという)誤報が出て、安心してずっと書類を見ていた」と説明した。 また「大統領は通常、公式の日程がない時は、たまった書類や政策報告書を重点的にチェックするが、その日も午前の間ずっと書類を見ていたという。書類と格闘したというそんな内容が反映されるだろう」と伝えた。 1日に行われた懇談会での朴大統領の発言や、第2回弁論に証人として出席した青瓦台のユン・ジョンチュ行政官の陳述などから、朴大統領は事故当日の午前8時30分ごろ、ユン氏を呼び出して個人的な業務を依頼し、同9時から官邸の執務室で書類業務を行っていたと答える可能性が高い。 午前10時ごろに事故発生に関する報告を書面で受け、当時、大統領府の国政広報秘書官だったアン・ボングン氏を呼び出してうがい薬を受け取り、美容師を呼んだこと以外には外部との接触がなかった点を強調することで、美容施術などを受けたとされる疑惑に反論するものとみられる。 事故が発生した直後の午前中から緊急対応を取らなかったことについては、「全員救助された」との誤報により状況を誤認したと説明し、中央災難(災害)安全対策本部への訪問が遅れたのは、警護上手続きと、対策本部の内部事情のためと説明する見通しだ。 朴大統領は懇談会で「私は対策本部に早く行こうとしたが、警護室が時間が必要といって思いのままに動くことができなかった」と話した。 また朴大統領側は10日の弁論で、国政介入疑惑などで起訴されている朴大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告のタブレット端末や前青瓦台政策調整首席秘書官の安鍾範(アン・ジョンボム)被告の業務手帳、崔被告の検察での陳述などの証拠能力と適法性について疑問を呈する案も検討しているとされる。
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