日本総領事館前に設置されている少女像=2日、釜山(聯合ニュース)
日本総領事館前に設置されている少女像=2日、釜山(聯合ニュース)
【釜山聯合ニュース】韓国・釜山の日本総領事館前の歩道に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を設置した市民団体「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」は2日までに、歩道を管理する釜山市東区に像を「公共造形物」として登録するよう求める方針を明らかにした。 同団体側は当局の妨害や強制撤去に屈せず、「市民の力」で建てた少女像について、公共造形物として登録する価値があると主張している。 慰安婦問題に関する日本政府との合意に反発する市民らで結成された同団体には釜山の約70の市民団体や大学生らが参加し、少女像の設置を推進してきた。この1年間に8180人から少女像設置賛成の署名を集め、196団体・5143人から像の建立費を集めた。 約350日間、日本総領事館前で延べ700人の市民が設置を求める「1人デモ」を行ったほか、昨年12月28日に東区などが少女像を強制的に撤去した際は国民的な応援を受けた。これにより、東区区長は同30日に「像を設置しても黙認する」との立場を表明することになった。 公共造形物として登録されれば、不審者らが像を壊したり、傷つけたりする行為なども防げる。 韓国で少女像を公共造形物に登録しようとする動きはほかの自治体でもある。済州市のパンイルリ公園の少女像は昨年7月と9月に相次いで壊されたことから、公共造形物への指定が推進されている。 江原道原州市は少女像を公共造形物に指定し、防犯カメラを設置するなど自治体が管理している。ソウル市議会は昨年12月27日、慰安婦被害者の記念事業と少女像など造形物の設置・管理などを支援する条例改正案を発議した。 「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」は1月中に解団式を行い、少女像の建立活動をまとめた白書を発刊する計画だ。 韓国外交部は当初、少女像の設置問題は「自治体の裁量」としていたが、釜山の日本総領事館前に少女像が設置されてからは国際慣行や外交問題を理由に事実上、像の移転が望ましいとの立場を表明しており、公共造形物に登録されるかどうかは不透明な状況だ。
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