北朝鮮のSLBM「KN11」=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
北朝鮮のSLBM「KN11」=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に1トンの核弾頭を搭載した場合、韓国全域を攻撃できると海外の専門家が論文の中で分析した。韓国学術研究院の季刊英文学術誌「コリアオブザーバー」の2016年12月号に論文が掲載された。 論文の共同著者、米マサチューセッツ工科大のセオドア・ポストル名誉教授とドイツ・STアナリティクスのミサイル専門家、マーカス・シラー博士は、北朝鮮のSLBM「KN11」について、弾頭重量が1トンの場合の飛行距離が約600キロ、1.5トンの場合は約450キロと推定した。 両氏は、最大射程はより詳しい情報が必要だと前置きした上で、弾頭重量1トンの場合の飛行距離が800キロに達する可能性があるとの見方も示した。 また、北朝鮮がディーゼル・エレクトリック方式の潜水艦を実戦配備する場合、現在の韓米の対潜水艦戦力ではSLBMの発射準備前の探知が非常に難しいと指摘した。SLBMはさまざまな角度からの発射が可能なため米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」を含むミサイル防衛(MD)では対応が不可能だと予測した。 KN11をはじめとする北朝鮮のSLBMの発展水準や実戦配備が可能な時期については依然不確実な要素が多いとした。 一方、米スタンフォード大のジークフリード・ヘッカー教授らは別の論文で、北朝鮮が現在20~40キロの兵器級プルトニウム(核兵器4~8個を生産可能)を保有しており、毎年プルトニウム約6キロが増加する見通しだと推定した。 北朝鮮の高濃縮ウラン(HEU)の備蓄量については、非常に不確実なため間接的な証拠に基づく計算しかできないとした上で、250~400キロと推定した。これは10~25個分の核兵器を生産できる量だ。 また、北朝鮮の核物質の備蓄量を総合すると、現在14~33個の核兵器を保有している可能性があり、毎年8~9個の核兵器を新たに生産できると分析した。
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