9日、閣僚との懇談会で発言する朴大統領=(聯合ニュース)
9日、閣僚との懇談会で発言する朴大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国国会で9日に弾劾訴追案が可決され職務停止となった韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が大統領府内の官邸での蟄居(ちっきょ)生活に入った。 憲法裁判所は最長180日間審理を行うため、蟄居は来年6月6日まで続く可能性がある。 朴大統領は11日、官邸で休息を取りながら、読書をして過ごしているという。 青瓦台(大統領府)の参謀は聯合ニュースの取材に対し、「参謀たちは大統領に当分の間は休息が必要だと提言した」として、「昨日に続き、今日も本を読みながら心を落ち着かせているようだ」と伝えた。 10日にはテレビでソウル都心などで開かれた大規模な集会の様子を見守りながら、非公式に関連懸案に関する報告を受け、報道内容も確認したという。 市民らは弾劾案可決後も集会で「弾劾は終わりではなく始まりだ」と声を上げるなど、即時退陣を求める世論は強く、朴大統領の官邸での生活は事実上の「政治的な軟禁」状態との見方が出ている。 2004年に故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の弾劾案が可決された当時とは政治的な状況が違い、職務停止期間中の朴大統領の活動は大幅に制限されるとみられる。朴大統領の弾劾案採決前に実施された世論調査では70~80%が弾劾に賛成したが、盧元大統領の際は60~70%が弾劾に反対していた。 与党の一部は、朴大統領が記者会見を開くなどし、疑惑について釈明する可能性があるとみているが、青瓦台は慎重な姿勢を示している。 朴大統領は国会の国政調査や特別検察官による捜査、憲法裁の弾劾審理への対応に備えている。 朴大統領は9日、職務が停止する直前に行った閣僚との懇談会で、「血涙が出るという言葉の意味がようやく分かった」などと心境を明かし、涙を見せながら閣僚たちとあいさつを交わしたと、複数の出席者が伝えた。
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