閑散とした飲食店=(聯合ニュース)
閑散とした飲食店=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】「昨年の今ごろは12月の予約がいっぱいでしたが、今年は激減しました。昨年の半分にも満たないです」――。 忘年会シーズンに入るが、韓国の飲食店業界は「今年は忘年会の雰囲気が無くなってしまった」とため息をつく。 不正や汚職をなくすという目的で9月から施行された「不正請託および金品など授受の禁止に関する法律」や朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友の国政介入疑惑による社会の混乱、冷え込んだ景気などが響いているとみられる。 公共機関が集まっている南部、慶尚南道・昌原市のある飲食店従業員は「昨年とは極めて対照的だ。客が減ったというよりいない」と嘆く。 ソウル近郊の水原市にある飲食店の店主も「金品授受禁止法の適用対象ではない一般企業でさえ、今年は忘年会の予約が大幅に減った」と話す。 政府庁舎などが集まる大田市の飲食店の経営者は「忘年会の予約で忙しくなる時期なのに、政府機関の飲み会などはほぼ全滅したような状況。同好会の飲み会以外は問い合わせすらない」と困惑する。 京畿道庁に勤務する公務員は「例年の今ごろは忘年会の予定が多かったが、今年は1件のみだ。忘年会をする雰囲気ではない」と述べた。全羅北道庁のある公務員も「まだ忘年会の予定はない。するにしても雰囲気を踏まえ、簡単にやるつもり」と話した。 企業側も雰囲気は同じだ。 ある企業の広報担当者は「金品授受禁止法などで、公共機関の関係者との集まりは考えてもいない。景気もよくないから、今年は会社の同僚同士も簡単にやるか、やらない雰囲気だ」と伝えた。 ある飲食店関係者は「金品授受禁止法で腐敗がなくなり、合理的な社会になることには積極的に賛成するが、危機に直面する自営業者のための対策は必要ではないか」と対応を求めた。
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