検察はサムスングループ未来戦略室の家宅捜索を行った=23日、ソウル(聯合ニュース)
検察はサムスングループ未来戦略室の家宅捜索を行った=23日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領の親友の民間人女性、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を捜査している検察の特別捜査本部は23日、サムスングループ未来戦略室と国民年金公団基金運用本部の家宅捜索を行った。サムスンに対する家宅捜索は8日に続き2回目。 昨年行われたサムスン物産と第一毛織の合併をめぐり、国民年金公団が合併に賛成した経緯を確認するためという。サムスン物産の最大株主だった国民年金公団はサムスングループの支配構造改編に重要な意味を持つ両社の合併に決定的な役割を果たした。 検察の捜査により、青瓦台(大統領府)が国民年金公団の意思決定に影響力を行使していたことが明らかになれば、朴大統領とサムスン側に第三者供賄の容疑が適用される可能性もある。 第三者供賄罪は「公務員や仲介人がその職務に関する不正な依頼を受け、第三者への賄賂を供与させたり、その供与を要求・約束したりした時に成立する。 法曹界からはサムスンへの家宅捜索について、第三者供賄容疑の適用に向け、検察の捜査が本格化したものとの見方が出ている。 サムスン物産と第一毛織は昨年5月26日の取締役会で合併を決議した。当時の株価を基準として決定した合併比率が第一毛織の最大株主である李在鎔(イ・ジェヨン)副会長など、創業家に有利で、サムスン物産の一般株主には不利との指摘が出た。 サムスン物産の大口株主の米ヘッジファンド、エリオット・マネジメントなどが合併に反対したものの、10%以上の株を保有する国民年金公団などが賛成に回り、合併が成立した。 サムスン物産の合併に国民年金公団が賛成した経緯について、関係者の間で様々なうわさが流れた。当時、同公団の基金運用本部は、外部の専門家で構成された議決権専門委員会を通さず、賛成側に回った。 検察はサムスンが朴大統領と密接な関係にある崔被告に見返りを期待し、崔被告の娘に資金を提供したかなどについて探っているもようで、同問題の捜査と、今回の家宅捜索に関連があるのか注目が集まる。 サムスンは崔被告とその娘のチョン・ユラ氏がドイツに設立したスポーツコンサルティング会社に280万ユーロ(約3億3000万円)を提供した疑いが持たれている。この資金は同社と契約したドイツの乗馬関連のコンサルティング会社に渡り、乗馬選手のチョン氏の馬の購入や海外でのトレーニングに用いられたとされる。
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