セウォル号の引き揚げに向け今年7月に行われた準備作業の様子(海洋水産部提供)=(聯合ニュース)
セウォル号の引き揚げに向け今年7月に行われた準備作業の様子(海洋水産部提供)=(聯合ニュース)
【世宗聯合ニュース】2014年に韓国南西部の珍島沖で沈没した旅客船セウォル号の船体引き揚げが来年に持ち越されることになった。韓国政府は数回にわたり年内に引き揚げを完了する計画を明らかにしたが、天候悪化や作業の遅れなどが影響した。 韓国の海洋水産部は11日、「冬季に入り、気象などの作業環境が良くないため、船尾を持ち上げる作業が来年に持ち越されそうだ」と明らかにした。当初、船尾を持ち上げる作業は今月末か12月初めに行い、年内に船体の引き揚げを完了する方針だった。 船尾を約1.5メートル(0.5度)持ち上げ、船体の下にリフティングビームと呼ばれる機材5個を差し込み、リフティングビームにワイヤーをつないで船体をつり上げる計画だった。  船体引き揚げを行う事業者、中国国営企業の「上海サルベージ」は船尾持ち上げを前に、リフティングビームを設置する事前作業を進めており、5個のうち3個の設置を終えている。  現場海域は冬季には北西からの季節風が強まり、強風や高波、10度前後の低水温などの現象が起こる。船尾の持ち上げは風と波の影響を大きく受け、波高1メートル、風速10メートル以下でなければ作業ができない。 セウォル号船体引き揚げ推進団のイ・チョルジョ団長職務代理は記者会見で、船尾の持ち上げから木浦新港に運ぶまで2~3カ月かかるとの見通しを示した。船尾持ち上げを来年1月に行っても船体の引き揚げが終わるのは同年3~4月になるとみられる。 一方、上海サルベージは船尾の持ち上げ後、リフティングビームにワイヤーをつなぎ、海上クレーンでつり上げる計画だったが、強風が吹く冬季には適していないとして、油圧ジャッキが搭載されたバージ船を使うことにした。
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