【ソウル聯合ニュース】韓国国防部の文尚均(ムン・サンギュン)報道官は11日の会見で、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結交渉について、「来週ごろ、GSOMIA締結に向けた3回目の実務協議を行い、仮署名をすることになるだろう」と明らかにした。 文報道官は今月1日と9日に行った2回の実務協議を通じ、日本側と主な内容について意見が一致したと表明。現在まで合意した文言に関して法制処に事前審査を依頼するよう、韓国外交部に要請したと説明した。 法制処の審査後、次官会議上程、閣議議決など、国内法上で必要な手続きを踏むことになる。外交部がこの手続きを進めるという。 国防部は手続きが終わり次第、日本側と正式に署名する方針だ。 GSOMIAは両国間の軍事情報の機密レベル分類、保護原則、情報閲覧権者の範囲、情報伝達と破棄の方法、紛失時の対策、紛争解決の原則などを盛り込んでいる。 これまで2回の協議で両国は、▼情報提供当事者の書面承認なく、第三国の政府などに軍事機密情報を公開せず、提供された目的以外の目的に使わない▼公務上必要で有効な国内法令に基づき、許可を受けた政府公務員に閲覧権者を限定する▼情報を紛失したりした場合は情報提供当事国に即時通知し、調査する――などの内容に合意したとされる。 国防部は9日にソウルで開かれた2回目の協議後、3回目の協議は国防・外交ルートを通じ継続的に議論するとしたが、3回目協議前に協定の文案を完成させ、法制処への審査依頼を要請したことになる。 国民には追加協議を行い締結を慎重に進める姿勢を示しておきながら、締結を急いでいるとの批判が出ている。 韓国最大野党「共に民主党」の尹昊重(ユン・ホジュン)政策委員会議長は10日の政策調整会議で、「国民と野党の意思を無視してGSOMIAの議論を続けるなら、野党3党は国防部長官の解任を要求することもできる」と警告していた。 これに対し、文報道官は「安全保障に必ず必要と判断し、計画された日程通り推進する」と、予定通り進める方針を示した。 韓民求(ハン・ミング)国防部長官がGSOMIA締結について、「国会と国民の理解が必要」との立場を表明してきたことについても批判の声が出そうだ。 文報道官は国民の理解を十分に得ていないとの指摘に対し、「そうしたところを十分に認識し、さらに努力する」としたが、仮署名を控えた状況では説得力に欠ける。
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