長年の親友とされる朴大統領(左)と崔氏=(聯合ニュース)
長年の親友とされる朴大統領(左)と崔氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領の親友の民間人女性、崔順実(チェ・スンシル)氏が機密情報を受け取り国政全般に介入していたなどの疑惑の捜査線上にいる青瓦台(大統領府)が、検察の捜査に積極的に協力する姿勢に転じている。崔氏は先月31日夜に緊急逮捕され、ソウル拘置所に収容されている。 青瓦台の鄭然国(チョン・ヨングク)報道官は1日、崔氏が検問や検査を受けず青瓦台に自由に出入りしていたとするマスコミ報道と関連し、出入りに関する記録などを検察に提出できるかと問われ、「協力できるところまではする必要があるだろう」と答えた。別の青瓦台関係者も「協力することは当然すべき。隠すつもりはない」などと話した。 青瓦台は先月29日、検察が最初に関係者の執務室を家宅捜索しようとした際、国家機密を理由に拒み、捜査関係者と7時間近くもにらみあった。青瓦台などについて当該機関の承諾がなければ物品の押収や捜索が不可能とする刑事訴訟法の規定などに基づき、同日の家宅捜索は資料の任意提出の形で行われたが、青瓦台は検察が要求した資料を全て渡さず、双方のあつれきが深まったとされる。 これに対し批判的な世論が高まると、李元鐘(イ・ウォンジョン)大統領秘書室長(当時)は翌30日「厳正かつ透明な捜査に青瓦台が積極的に協力していることを国民に伝えるように」と指示した。 青瓦台の態度が協力的に変わったのは、検察出身で民政首席秘書官だった禹柄宇(ウ・ビョンウ)氏の更迭とも無関係ではないとの見方もある。朴大統領が李氏と禹氏を含む青瓦台の主要参謀5人を30日午後に更迭した時点を前後し、検察は青瓦台から7箱分の資料の提供を受けたとされる。 だが、野党側の要求する朴大統領に対する聴取までも青瓦台が受け入れるかどうかは不明だ。大統領は原則として在任中は刑事訴追されないとする憲法の規定に基づき、大統領は捜査対象になり得ないというのが一般的な解釈のためだ。 法務部の金賢雄(キム・ヒョンウン)長官は先月27日、大統領は「捜査対象にならないというのが多数の意見」だと述べている。 崔順実氏に関する捜査を率いるソウル中央地検のトップも、「聖域のない捜査に大統領も含まれるか」との報道陣の質問に「大統領は刑事訴追の対象ではない」と答え、朴大統領に対する聴取に否定的な姿勢を示した。
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