【ワシントン聯合ニュース】韓米両国軍当局は20日(米東部時間)、米・ワシントンで開催された韓米定例安保協議(SCM)で、北朝鮮のミサイルを探知・追尾する韓米日3カ国による演習「パシフィック・ドラゴン」を定例化することで合意した。 北朝鮮のミサイルが韓国と米国だけでなく、日本にも直接の脅威になるとの共同認識によるものと受け止められる。 同演習は、米ハワイで6~8月に開催された環太平洋合同演習(リムパック)を機に6月28日に初めて実施された。北朝鮮が6月22日に中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射実験を行い事実上成功するなど、北朝鮮の核とミサイルの脅威が増す中で実施された。 当時の演習では北朝鮮が弾道ミサイルを発射したと想定し、3カ国のイージス艦が模擬標的を探知・追尾、米国の陸上中継所経由でミサイルの軌跡などの情報を共有した。 同演習は高まり続ける北朝鮮の核・ミサイル脅威に対し、3カ国のミサイル防衛力を統合し、効果を最大化するための措置だ。このような演習が今後、3カ国のミサイル防衛システム全般の協力につながっていく可能性が高いと専門家はみている。 米国は北朝鮮だけでなく中国を含むアジア太平洋地域の潜在的な核・ミサイル脅威を効果的に抑止するために、韓米日3カ国によるミサイル防御システムの協力を強化すべきとの立場を取っている。 ミサイル追尾演習の定例化は、イージス艦を中心とした海上からのミサイル防衛システムの協力を強化するための第一歩との見方も出ている。 そのため3カ国は北朝鮮の弾道ミサイル情報を共有するシステムをさらに高度化させていくものとみられる。ただ、6月の演習でも韓国と日本は直接やりとりせず、米国経由で情報を共有しており、今後、韓国と日本がどのように情報共有システムを構築していくかについては不透明だ。 韓日は韓米日3カ国間の情報共有の取り決めに基づき、米国を介して情報を共有している。日本側は情報を直接共有するため、情報共有を活性化させる軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結を求めている。韓国側は同協定の必要性を認めながらも、国民の理解が必要とする立場を崩さずにいる。 しかし、3カ国による演習が続けられることにより、GSOMIA締結に向けた機運が自然と高まっていくものとみられる。
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