豊渓里の核実験場(韓国国防部提供)=(聯合ニュース)
豊渓里の核実験場(韓国国防部提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓米の情報当局が、北朝鮮北西部の東倉里にある長距離ミサイル発射場(西海衛星発射場)で人や車両の活発な動きをとらえたもようだ。韓米は北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日(10月10日)に合わせた長距離ミサイル発射への準備という可能性に重きを置き、注意深く監視している。 韓国政府の高官は7日、「東倉里のミサイル基地の活動が最近目立って増加している。長距離ミサイルの発射など戦略的な挑発を準備しているようだ」と明らかにした。 北朝鮮が長距離ミサイル発射を準備するとすれば、「白頭山系」の新型ロケットを装着した長距離ミサイルの発射実験となる可能性が高いと分析される。北朝鮮は先月中旬、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長立ち会いの下、静止衛星運搬用の新型ロケットだとする白頭山系ロケットのエンジン燃焼実験のもようを公開している。 ある韓国政府関係者は、「北が先月公開した新型ロケットを装着した長距離ミサイルの発射実験を行う可能性もあるものの、準備ができているかについては綿密な分析が必要だ」と述べた。ただ、北朝鮮は予測不可能な行動を取るため、あらゆる可能性を踏まえ注視しているとした。 韓国軍当局は、北朝鮮が党創建記念日を前後して6回目の核実験か中距離弾道ミサイルの発射を実施する可能性が高いと判断し、高い警戒態勢を維持している。軍関係者は7日、「北が内部行事と今月中旬に米国で開かれる韓米定例安保協議(SCM)に合わせ、戦略的な挑発に踏み切る可能性が大変高いと判断している」としながら、この日から警戒態勢を引き上げ、維持すると述べた。 韓米の軍と情報当局は、北朝鮮が北東部・豊渓里の核実験場の2番、3番坑道でいつでも6回目核実験を実施できる準備を整えたと認識している。これら坑道の出入り口には大きな覆いが設置されている。 米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は6日(現地時間)、1日に撮影した衛星写真を分析し、豊渓里核実験場の北側坑道の出入り口付近に「トラックと推定される大きな物体と、建築資材や箱らしきものが新たに見られる」と説明した。北側坑道とは、北朝鮮が9月9日に5回目核実験を実施した2番坑道を指す。 韓国軍関係者は「5回目核実験があった2番坑道とまだ一度も核実験を行っていない3番坑道、そのどちらでも核実験をできる準備が整っている」と指摘した。 軍はまた、北朝鮮が「ノドン」や「ムスダン」など中距離弾道ミサイルを発射する可能性が高いとみて、これらミサイルの基地や配備先を注視している。北朝鮮はノドンやムスダンを移動式発射車両に搭載し、韓米の偵察装備がとらえにくい場所から不意打ちで発射することができる。
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