金炳旭議員=(聯合ニュース)
金炳旭議員=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】来年から日本の学校で使われる歴史の教科書について、韓国の最大野党・共に民主党の金炳旭(キム・ビョンウク)議員が30日、「(旧日本軍の)慰安婦問題をめぐる昨年末の韓日合意が全く反映されていない」と批判した。国会教育文化体育観光委員会に所属する同氏は政府系シンクタンクの東北アジア歴史財団の資料を公開しながら、教科書が旧日本軍による強制動員の事実に触れず、依然としてあいまいに記述にしていると指摘した。 東北アジア歴史財団は日本文部科学省の今年の検定に合格した11点の教科書を分析し、「慰安婦が旧日本軍により計画された点が示されておらず、誤解の余地がある」と指摘した。また、昨年末の韓日合意時に取り上げられた日本政府の責任に対する部分や、日本の首相がおわびと反省の気持ちを表明したという部分が反映されていないことは問題だとし、歴史的な事実と日本政府の責任が忠実に反映されるよう修正が必要との見解を示した。 金氏は「日本政府が慰安婦に対する自分たちの責任を全く認めていない教科書を使うというのは、韓日合意の内容に真っ向から反するもの」と指摘。教科書には旧日本軍による慰安婦集めの強制性が記されておらず、自発的に募集に応じたと思わせるようなあいまいな表現になっているとした。 このほか、新羅を日本の属国、高麗を元の属国と記述した点、16世紀末の壬辰倭乱(文禄・慶長の役)を侵略ではなく派兵と表現した点も問題視した。 東北アジア歴史財団は2011年から、日本の検定に合格した教科書の内容を分析し、韓国に関連した記述のうち歴史をゆがめていると思われる部分の修正を働きかけるよう、韓国政府に求めてきた。
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