労働新聞に掲載された写真。金正恩委員長(右)がエンジン燃焼実験を見守っている=20日、ソウル(聯合ニュース)
労働新聞に掲載された写真。金正恩委員長(右)がエンジン燃焼実験を見守っている=20日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は20日、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長が「西海衛星発射場」で「新型の静止衛星運搬ロケット用大出力エンジンの地上噴出試験(実験)」を視察したとして、1面に9枚のカラー写真を掲載した。実施日は伝えていないが、実験が「成功的に行われた」と説明した。 中央の大きな写真には明るく笑う金委員長とキム・ジョンシク党副部長が写っている。金委員長の前にあるテーブルには「白頭山系列80tf級液体ロケット」と書かれたミサイルの図面が置かれている。 労働新聞はこのほか、ミサイル発射台のような装置に設置されたエンジンが火を噴くようす、金委員長が指揮棒でモニターをさしながら大きく笑っている姿、国家宇宙開発局の関係者が万歳を叫び喜ぶようすを収めた写真も掲載した。 北朝鮮メディアがエンジン燃焼実験の成功を大々的に伝えたことから、金委員長が5回目核実験に続き、10月10日の党創建記念日前後に長距離弾道ミサイルを発射する挑発行為に出るとの見方が強まっている。 韓国科学技術研究院の李春根(イ・チュングン)研究委員は「今回の実験は事実上、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジン実験と見なすべきだ」と指摘。このエンジンを使って静止衛星を打ち上げるには数百回の実験を重ねなければならないが、ICBMは失敗してもいいならすぐにでも可能だと説明した。
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