追悼のシンボル「平和の踏み石」=(聯合ニュース)
追悼のシンボル「平和の踏み石」=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国と日本の市民団体が、日本による植民地時代に日本に強制徴用され労働を強いられた朝鮮人犠牲者を追悼するためのシンボルの設置を始めた。 韓国の社団法人「平和の踏み石」は28日、特定非営利活動法人(NPO法人)東アジア市民ネットワークと共に21~22日に北海道の朝鮮人強制労働の現場など3カ所に、追悼の象徴とする「平和の踏み石」を設置したことを明らかにした。縦45センチ、横35センチの銅製プレートに犠牲者の氏名や年齢、出身地、死亡日などが韓国語と日本語で刻まれている。 両団体は21日、北海道雨竜郡の朱鞠内のダム建設などで労働を強いられた犠牲者を追悼するため、ダム近くの光顕寺に平和の踏み石を設置し、追悼式を行った。朝鮮人だけでなく日本人も厳しい労働を強いられ犠牲になったことも記録した。国と民族を超え、強制徴用の犠牲を忘れないとの思いをこめた。 22日には北海道中部の美唄市の常光寺と札幌市の本願寺札幌別院に平和の踏み石を設置した。昨年、両市民団体の協力で朝鮮人犠牲者115人の遺骨が北海道から故国に返還されたが、その一部はこれらの寺が一時預かっていた。 韓国の「平和の踏み石」は、今後も朝鮮人犠牲者の出身地と日本の強制労働の現場に平和の踏み石を設置する活動を続けていく。代表を務める鄭炳浩(チョン・ビョンホ)氏(漢陽大文化人類学科教授)は、「私たちだけでなく、良心的な日本の市民社会と共に活動するということが重要だ」と語った。両市民団体はシンボル設置事業が悲劇の歴史を証言し、平和の呼び水になることを期待する。 このシンボルは、ソウルの日本大使館(現在建て替え中)前の旧日本軍慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」を制作した彫刻家夫妻のキム・ソギョン氏とキム・ウンソン氏が手掛けた。
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