【ソウル聯合ニュース】南米初開催となるリオデジャネイロ五輪が22日午前(日本時間)に閉会式を行い、17日間の熱戦に幕を下ろした。今回の五輪には205カ国・地域から1万人を超える選手が参加し、国と個人の名誉をかけ、力と技量を競った。欧州や中東などで続くテロと戦争による落ち着かない雰囲気で行われた今回の五輪は、世界の人々に平和と安定、和合の大切さをあらためて考えさせた。韓国は333人の選手団を派遣した。選手たちが繰り広げたプレーは暑さに疲れた国民に大きな感動と勇気を与えた。国民が眠気と戦いながら、一丸となって選手たちを応援する大切な時間でもあった。 今回の五輪で韓国選手たちは各々不屈の闘魂で自らの存在感を示し、国の名誉を高めた。アーチェリーでは男女ともに、団体と個人で金メダルに輝き、全種目を席巻した。女子団体は五輪の正式種目になったソウル大会以来、8連覇を達成した。アーチェリー女子の張恵珍(チャン・へジン)とアーチェリー男子のク・ボンチャンは2冠に輝いた。フェンシング男子の朴相泳(パク・サンヨン)と射撃男子50メートルピストルの秦鍾午(チン・ジョンオ)は奇跡のような逆転ドラマを演出し、「やればできる」ことを示してくれた。指のけがを乗り越え、圧倒的な実力で女子ゴルフの金メダルを手にした朴仁妃(パク・インビ)の活躍も国民に長く記憶されるだろう。不運な判定で金メダル挑戦に失敗したレスリングの金炫雨(キム・ヒョンウ)が敗者復活戦で勝利し、銅メダルを獲得した場面は感動的だった。金メダルが期待されたテコンドー男子の李大勲(イ・デフン)は準々決勝で衝撃的な敗北を喫しながらも、相手選手の手を持ち上げて祝うスポーツマンシップを発揮した。 韓国選手たちは今回の五輪で金9、銀3、銅9のメダルを獲得し、8位になった。当初の目標は金メダル10個以上・10位以内だった。金メダルが10個を下回ったのは2004年のアテネ大会以来になるという。金メダルの目標には及ばなかったが、失望することではない。選手たちがそれぞれベストを尽くしたなら、それ自体を誇らしく思うべきだ。 ただ、五輪に備えた選手育成と選出、管理システムに問題があったなら改善しなければならない。今大会で韓国は伝統的に強かった柔道、レスリング、バドミントンで一つの金メダルも獲得できなかった。卓球は28年ぶりのノーメダルとなった。そのほかにも力を発揮できなかった競技は多い。公平かつ透明な選手選出と、体系的かつ科学的な訓練と支援などで世界最強となったアーチェリーから教訓を得るべきだ。陸上、競泳、体操などでメダルが出てないことは韓国のスポーツ政策に問題があることを示す。隣国の日本はこれらの競技で注目すべき成果を挙げている。韓国は2年後の2018年平昌冬季五輪の開催国だ。財源不足によりさまざまな予算削減アイデアが用いられたリオ五輪の運営を綿密に分析し、平昌大会の成功に生かさなければならない。
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