テ・ヨンホ氏(ユーチューブより)=(聯合ニュース)
テ・ヨンホ氏(ユーチューブより)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】家族と共に韓国に亡命した在英国北朝鮮大使館のテ・ヨンホ公使は先月半ばに韓国政府に直接亡命の意思を示し、先月下旬に第三国を経由せず英国から韓国入りしていたことが19日、韓国政府消息筋の話で分かった。 同消息筋によると、テ公使一家は先月半ばに姿を消した直後、韓国政府に直接亡命の意思を伝え、韓国政府の極秘作戦により迅速に韓国入りすることに成功したもようだ。 テ公使が第三国を経由せず英国から直接韓国に入国したのは、英政府がテ公使の亡命に積極的に協力したためとみられる。 外交消息筋は「外交事案が発生した場合、駐在国当局に通報し身辺保護などの協力を受けることになる。(駐在国が)亡命を希望する当事者の自由意思を確認すれば当然協力する」と述べ、英政府の協力があったことを示唆した。 最高位級外交官の脱北は北朝鮮当局の妨害工作などを考慮し、最高機密の事案として進められる。 1997年8月に米国に亡命した張承吉(チャン・スンギル)駐エジプト北朝鮮大使(当時)の亡命手続きも速やかに進められた。 張大使夫妻は当時、「外出してくる」と言い残しエジプトの首都カイロにある北朝鮮大使館から行方をくらませた。その4日後、米国務省は張大使一家が米国への亡命を申請し、米政府としてこれを受け入れると発表した。 一方、テ公使の子どものうち1人は韓国に入国せず第三国にとどまっているとされる。 複数の消息筋は、「英国ではない第三国に滞在していたテ公使の子どもの一人は、まだ現地にいると承知している」と話した。 海外メディアはテ公使には息子2人と娘1人がいると報じているが、韓国政府はこれを公式に確認していない。 韓国政府はテ公使が入国した後もしばらくの間、亡命の事実を伏せていた。 政府高官は「テ公使の亡命の事実は政府内でもごく少数にしか知らされないほど極秘に管理されていた」と伝えた。 英メディアが今月17日午前(日本時間)にテ公使が第三国に亡命を申請したと報じた際も、当初、韓国政府は「確認できない」とする立場を示していたが、午後になってテ公使家族の韓国入国を発表した。
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