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孤立イメージの払拭に必死?リオで正恩氏側近
【ソウル聯合ニュース】リオデジャネイロ五輪の開会式に出席するため、4日(現地時間)にブラジル入りした北朝鮮の崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党副委員長が各国の要人と会談する「スポーツ外交」を展開しているもようだ。 北朝鮮の朝鮮中央通信は7日、崔副委員長が5日にブラジルのテメル大統領代行(副大統領)と会談したと報じた。五輪開会式出席以降、崔副委員長の外交活動が北朝鮮メディアで報じられたのはこれが初めて。 朝鮮中央通信によると、崔副委員長はブラジルとの親善協力関係を発展させていこうとする北朝鮮政府の立場を伝え、テメル大統領代行は北朝鮮との親善協力関係をさらに発展させていくつもりだと強調したという。 同通信はまた、崔副委員長が4日から5日にかけ、スイスとサンマリノの要人、アフリカ3カ国の副大統領、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長、リオ五輪組織委員会のヌズマン会長らと面談したと報じた。 崔副委員長は5日にバッハ会長が主催した夕食会に参加しており、ほとんどの面談はその夕食会の場で行われたものとみられる。 崔副委員長が海外の要人と交流し、北朝鮮メディアがそれを報じるのは、国際社会による対北朝鮮制裁が続いているものの、北朝鮮が国際社会の一員として正常に活動しているという点を強調する意図があるものと受け止められる。 スポーツ強国づくりを目指す金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の最側近とされる崔副委員長を北朝鮮が五輪に派遣したのは、単純に選手を激励するためだけではなく、国際社会で孤立している状況をスポーツ外交で打開するためとみられる。 しかし専門家は崔副委員長の活動が北朝鮮の現状を打開する根本的な解決法にはなりにくいとみている。韓国・東国大北朝鮮学科の金榕炫(キム・ヨンヒョン)教授は、崔副委員長は積極的に面談を進めているが中国やロシア、英国など主要国の要人との正式な会談は行われていないとみられると指摘した上で、「北は制裁を受けている状況(の印象)をできるだけ薄めようと五輪を活用しているが、このような活動が実質的な対外関係やイメージを一気に変えるような効果をもたらすのは難しいだろう」と話す。