中国遼寧省トップの李希・同省党委員会書記(右)と会談する黄首相(国務総理室提供)=30日、瀋陽(聯合ニュース)
中国遼寧省トップの李希・同省党委員会書記(右)と会談する黄首相(国務総理室提供)=30日、瀋陽(聯合ニュース)
【瀋陽聯合ニュース】韓国の黄教安(ファン・ギョアン)首相が30日、韓国首脳レベルの要人として初めて中国の東北3省(遼寧省・吉林省・黒竜江省)の一つである遼寧省の瀋陽を訪れた。 北朝鮮と国境を接する東北3省には朝鮮族(中国国籍を持つ韓国系中国人)が密集して暮らしている。対北朝鮮関係や警護問題に加え、中国政府が少数民族政策に敏感なこともあり、これまで韓国の要人による訪問がかなわなかったとされる。 実際に、東北3省には約4万5000人の韓国系と160万人の朝鮮族、そして数千人以上ともされる北朝鮮人が暮らしており、韓国と北朝鮮による衝突が起きてもおかしくない地域だ。韓国政府も黄首相の瀋陽訪問が実現するかどうかは半信半疑だったが、予想に反して中国政府が訪問を許可した。 瀋陽訪問に際しては厳戒警備が敷かれた。中国政府は万一の事態に備え、黄首相が泊まるホテルだけでなくその周辺にも数百人の公安要員を配備した。 黄首相は瀋陽の西塔地区にあるコリアタウンを視察することになっていたが、安全上の理由から予定変更を余儀なくされた。 西塔の通りには約20店の韓国レストランと10店ほどの北朝鮮レストランが並んでおり、黄首相は30分ほど現地を視察し、韓国レストランで韓国系住民と昼食を交えた懇談会を行う予定だった。 だが中国政府から警護問題を理由に日程の変更を要請され、黄首相は視察をキャンセル。懇談会に20分ほど参加するだけに終わった。西塔一帯でも銃器を持った武装警察官が2~3メートルおきに立ち、厳戒態勢を取った。 黄首相は懇談会で「北の挑発への断固たる対応の効果が続くよう、力を合わせてほしい」と訴えた。
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