【水原聯合ニュース】韓国に居住する北朝鮮脱出住民(脱北者)が再び北朝鮮に戻ろうとして摘発されるケースが相次いでいる。 水原地検公安部は先ごろ、国家保安法の脱出などの罪で20代の男性と同じく20代の女性を起訴した。 男性は朝鮮人民軍で服務していた2014年6月に北朝鮮を脱出て韓国入りした脱北者。韓国で仕事を始めたが、韓国社会に適応するのは容易ではなかった。  男性はここ1年間で4回転職するなど、職場で適応できず、窃盗や無免許運転などの罪を犯し、起訴された。執行猶予中に再犯し、先月10日に裁判を受けたが、有罪となって拘束されることを恐れ、北朝鮮に戻ろうと考えた。中国・吉林省延吉行きの飛行機チケットを購入したものの、捜査機関に摘発された。 女性は北朝鮮で高校に通っていた2006年に母親が違法の商いをしたという理由で反体制派の摘発や監視などを行う情報機関、国家安全保衛部に連行され、北朝鮮を脱出した。中国での生活を経て、2009年に韓国入りした。食堂などで働き、給料の一部を北朝鮮にいる家族に送金する生活を韓国で7年間続けていた。 今年の初め、密入国ブローカーから「少しの間、北に戻ってこい」という母親からの伝言を受け取り、北朝鮮に入るため3月に延吉に向おうとしたが、公安当局に捕らえられた。 検察関係者は「女性の母親は北の国家安全保衛部から懐柔され、娘に再入国を伝えたものとみられる」とした上で、「脱北者に対する関心と管理、国内定着のための体系的な法制度・安全保障教育が必要だ」と話した。
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