平壌民俗公園=(聯合ニュース)
平壌民俗公園=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が平壌の近代化事業の一つとして数億ドルをかけてつくられた民俗公園の閉鎖を指示し、現在解体作業が進んでいることが14日、分かった。公園を見ると2013年末に処刑した叔父の張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長を思い出すというのが理由だとされる。 北朝鮮事情に精通した消息筋によると、北朝鮮の観光総局が3月末ごろ、中国の北朝鮮専門旅行会社に対し、内部の事情で4月から平壌の民俗公園を観光できなくなるため新たな観光日程に差し替えるよう要請していたことが確認された。また、朝鮮労働党の宣伝扇動部は北朝鮮内部だけでなく海外でも使っている民俗公園関連の出版物と広報宣伝用の資料をすべて回収したり削除したりしているという。 先月初めから民俗公園内で爆発音が昼夜問わず響いており、住民の間では公園が近く完全に解体されるといううわさが広がっているとも伝えた。 民俗公園は平壌の大城区域にある高句麗時代の遺跡、安鶴宮跡周辺に200万平方メートル規模でつくられた公園で、主体思想塔など政治宣伝関連の建造物や建築物の模型、風俗博物館などが設置されている。 公園閉鎖の背景について、別の消息筋は「金正恩氏は2013年12月に張成沢氏を処刑した後、『民俗公園を見るたびに張成沢が思い出される』と何度も不快さを口にしていたといわれる」と伝えた。金正恩氏はアメとムチで政権を維持しながらも、いつ反逆者が出るか分からないという不安心理から衝動的に公園の解体を決めたとの見方を示した。 また、これに対する北朝鮮内の反応については、「張成沢氏の主導で建設されたとはいえ、数億ドルを投じ、金正日(キム・ジョンイル)氏と金正恩氏の2代にわたって完成した民族の文化遺産と宣伝してきただけに、突然の撤去に困惑している」とした。  金正恩氏は公園完成間近の2012年9月7日に李雪主(リ・ソルジュ)夫人や張成沢氏らを伴い視察している。
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