【世宗聯合ニュース】韓国の政府系シンクタンク、韓国開発研究院(KDI)は24日、今年の国内総生産(GDP)成長率見通しを2.6%と、昨年12月時点から0.4ポイント下方修正した。これは昨年の成長率(確定値)と同じだ。 また、来年は2.7%成長すると予想した。輸出の不振が続けば、韓国経済は低成長期に入ることになる。 KDIの今年の成長率見通しは韓国政府の見通し(3.1%)より0.5ポイント低いが、中央銀行である韓国銀行(2.8%)、国際通貨基金(IMF、2.7%)、経済協力開発機構(OECD、2.7%)をはじめ、韓国の主要民間シンクタンクも軒並み2%台半ばを見込んでいる。 KDIは今年1~3月期の成長率を前年同期比2.7%と予想した。前期(3.1%)を下回る。景気が全般的に振るわないとの判断だ。4~6月期は3.0%、7~9月期は2.4%、10~12月期は2.2%と予想した。 造船や海運などの構造改革で製造業の不振が続いている上、サービス業の成長も次第に緩やかになっているという。内需は民間消費と設備投資を中心に改善の流れが弱まりつつある。今年の設備投資は3.0%のマイナスに転じると予想した。総消費と民間消費は前年と変わらず、2.4%と2.2%それぞれ増加するとみている。 輸出入は原油をはじめとする原材料価格の下落に伴い、不振が続きそうだ。今年の輸出は前年比1.0%増、輸入も2.0%増にとどまると予想した。輸入が輸出以上に減少し黒字となる「不況型黒字」により、今年の経常収支の黒字は1103億ドル(約12兆700億円)と前年(1059ドル)を上回る見通しだ。 消費者物価の上昇率は1.1%で昨年(0.7%)より大きいと見込んだ。来年は1.7%と予測した。 今年の失業率は前年(3.6%)から0.2ポイント悪化し、3.8%になると予想。生産年齢人口の減少と成長の鈍化で就業者数の増加幅が縮小するためだという。 KDIは韓国経済を取り巻くリスク要因が多数あり、成長率が下振れする可能性も排除できないと懸念した。政府に対し、経営が立ち行かなくなった企業への対処に財政を積極的に活用し、成長潜在力の引き上げと雇用創出に寄与すべきだと提言した。mgk1202@yna.co.kr
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