【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の当局者は11日、記者団に対し、オバマ米大統領による今月末の広島訪問について、韓米両国が緊密な意思疎通を維持してきたと説明した上で「『核兵器なき世界』(の実現)を通じて平和と安全を追求するというオバマ大統領の信念に基づくものと理解している」と述べた。 この当局者は「米国は今回の訪問が罪のない犠牲者を追悼する契機になるとしており、これには韓国人の被爆者を含めた犠牲者に哀悼を示すという意味があると説明している」と強調した。広島訪問に対する懸念を意識してか、歓迎や肯定、反対など直接的な表現は避けた。 訪問をめぐり米国の一部などでは、「日本への謝罪と受け止められかねない」「日本の過去の侵略戦争に対して免罪符を与えかねない」といった懸念が出ている。 韓国政府は米国との意思疎通の過程で、どのような歴史認識に基づきオバマ大統領の広島訪問を進めるのか、また日本側による悪用の恐れなどについて協議を行ってきたという。 また、原爆被害者のうち約2万人の韓国人被害者がいることを米国側に説明した。ただ、オバマ大統領が広島平和公園を訪れる際、原爆慰霊碑から約200メートル離れた韓国人原爆犠牲者慰霊碑にも立ち寄るかどうかは今のところ不透明だ。 オバマ大統領は三重県志摩市で開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が閉幕する27日、第2次世界大戦末期の1945年8月に米国が広島と長崎に原爆を投下してから71年にして初めて現職米大統領として被爆地を訪問する。
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