【ソウル聯合ニュース】中国の習近平国家主席が9日に北朝鮮の朝鮮労働党大会で「党委員長」に推戴された金正恩(キム・ジョンウン)第1書記に送った祝電に、北朝鮮の報道とは異なり「金正恩同志」という表現は入っていないことが10日、確認された。 中国共産党と朝鮮労働党間の実質的な関係改善の意思を判断できるキーワードの一つとされる「中朝両党」という表現も使われておらず、一種の「あいさつ」にすぎないとの評価まで出ている。 中国共産党機関紙の人民日報など中国メディアはこの日、習主席が北朝鮮に送った祝電の内容を一斉に紹介した。人民日報は国営新華社通信の報道を転載する形で、1面の右側の最上段に掲載した。 しかし、北朝鮮・朝鮮中央通信の報道とは異なり、中国メディアの報道には「金正恩同志」という表現が入っていなかった。習主席が最近、友好国のラオス、キューバの党最高指導者に送った祝電に「同志」という表現を用いたのとは対照的だ。 習主席は昨年10月の朝鮮労働党創建70年の際に金第1書記へ送った祝電では「同志」という表現を使った。当時、香港の北朝鮮専門家は「同志」という表現を使ったことを明確な関係改善の動きと解釈していた。 今回、「同志」の表現が省略されたことが、ぎくしゃくした中朝関係を反映していると断定するのは早計だが、「同志」という表現が持つ意味が大きいのは確かだ。 北朝鮮にとって中国はこれまで「血で固めた同盟国」と言われ最も強い味方とされてきたが、北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射実験などを受けた国際社会の制裁に中国が加わってから、中朝関係は急速に冷え込んだとされる。 北朝鮮は36年ぶりに開催した朝鮮労働党大会(6~9日)に、中国の要人を招いていない。韓国政府関係者によると、招待状さえ送っていない。 ただ、中国メディアが金第1書記に送った祝電の内容を大きく取り上げたのは、中国としては北朝鮮に最低限の「誠意」を表したことになるとの見方もある。 csi@yna.co.kr
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