【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子が28日に発表した1~3月期の連結決算によると、スマートフォン事業を担うIM(ITモバイル)部門の本業のもうけを示す営業利益は3兆8900億ウォン(約3690億円)だった。四半期の営業利益が3兆ウォンを超えたのは、2014年の4~6月期以来、7四半期ぶり。  IM部門は2013年の7~9月期にスマートフォン「ギャラクシーS4」のヒットで6兆7000億ウォンの営業利益を記録し、同社の四半期の営業利益は10兆ウォン台に入った。しかし、14年には「ギャラクシーS5」の不評に加え、米アップルや中国企業が好調だったことなどから、増加の勢いが止まった。 IM部門の実績回復の原動力は新型スマホの「ギャラクシーS7」シリーズによるものとみられる。ギャラクシーS7はデザインと性能の両面で完成度が高く、これまでのギャラクシーSシリーズの中でも最高との評価を受け、発売序盤から人気を博した。 また通常1~3月期はスマホの新モデルの発表が少なく、「iPhone(アイフォーン)」のようなライバルがなかったことも功を奏した。北米や欧州を中心に、発売から約1カ月で1000万台を超える好調な売れ行きを見せた。 業界関係者は「ギャラクシーS7はギャラクシーS6の外観と素材をそのまま受け継いだため原価負担率が大きく改善され、営業利益の増加に役立ったとみられる」と説明した。  一方、アップルは1年ごとに新モデルを発表しているが、スマホから機種変更をする顧客の需要に応えることができず、失速したとみられる。 世界的にハイエンドスマホ市場が停滞している状況を考慮すると、アップルとサムスンの勝敗は普及型モデルの差で決まったとする見方が強い。 サムスンは昨年1月からギャラクシーのA・E・Jシリーズを先進国だけでなく、主な新興市場に投入している。画面の大きさ、仕様、価格などの面で選択肢が豊富だ。低価格であるために序盤には利益が薄かったが、薄利多売により、増益につながった。 サムスン電子は「ギャラクシーAシリーズなど低価格帯のラインアップの利益率が改善された」とした上で、「スマホのラインアップの簡素化により費用に対する効率化も持続して推進する」と話した。 アップルも普及型モデルを出し、広がりつつある低価格市場に参入したものの、サムスンだけでなく、LG電子や中国企業が既に確保しているシェアをどの程度奪えるかは未知数だ。 yugiri@yna.co.kr
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