韓国に入国し、MERS(中東呼吸器症候群/マーズ)の疑いがあるとされたUAE(アラブ首長国連邦)国籍の女性(22)が医療陣の英語を理解できず、病院を出てきてしまった可能性があることがわかった。(提供:news1)
韓国に入国し、MERS(中東呼吸器症候群/マーズ)の疑いがあるとされたUAE(アラブ首長国連邦)国籍の女性(22)が医療陣の英語を理解できず、病院を出てきてしまった可能性があることがわかった。(提供:news1)
韓国に入国し、MERS(中東呼吸器症候群/マーズ)の疑いがあるとされたUAE(アラブ首長国連邦)国籍の女性(22)が医療陣の英語を理解できず、病院を出てきてしまった可能性があることがわかった。

 13日、MERSの疑いがあるとされた女性が宿泊していたホテル関係者によると、女性とその付き添い人はソウル・江北(カンブク)サムスン病院からホテルに戻ってきた後、UAE大使館側の通訳を通して隔離が必要だという事実を知ったという。女性と付き添い人はアラビア語を使用する。

 それまで女性と付き添い人は、医療陣が話す英語が分からず、内容をきちんと理解できていなかったというのだ。

 ホテルの関係者は「女性は隔離が怖くて逃げたのではなく、英語が分からず、隔離が必要であることを分かっていなかったようだ」とし、「隔離について分かったのは、保健当局の要請によってUAE大使館の関係者がホテルに来て通訳をした後だった」と伝えた。

 UAE大使館の関係者は、通訳を通じて詳しく説明し、その後女性は搬送に同意して、現在は国立中央医療院に隔離されている。1次遺伝子検査の結果は陰性判定が出た。

 江北サムスン病院によると、女性と付き添い人に隔離が必要だと2回伝えたという。この日午前1時31分、高熱とせき、のどの痛みを訴えて病院の救急救命室を訪れた女性をMERSの疑いがあると診断し、隔離の必要性を説明した。

 しかし女性と付き添い人は救急救命室のトリアージ室を出て、駐車場に止めていた車に乗って移動した。病院の救急医学科の教授は防護服を着用して駐車場に行き、診療と隔離が必要だと改めて説明したという。

 それにも関わらず数時間後、女性と付き添い人は医療陣から隔離が必要だという説明を聞かずにホテルに戻っていった。保健当局がUAE大使館に協力を要請したのは女性らを国立中央医療院に搬送するためにホテルを訪れた午前7時20分頃だ。

 全ての混乱は、英語で説明する医療陣とアラビア語を使用する患者との円滑な疎通ができなかったことによって起こった。江北サムスン病院関係者は「夜中にアラビア語の通訳者が待機している病院はなかっただろう」とし、「医療陣が英語で説明したが、病院では最善を尽くした」と明らかにした。

 疾病管理本部関係者は「疎通が難しかったと聞いたが、まだ江北サムスン病院側と事実関係を確認できていない」とし、「疫学調査忌避による処罰の可能性、言語の違う外国人患者への対応マニュアルなどについては確認が必要だ」と述べた。

 韓国の感染病法には誰でも正当な事由なく疫学調査の拒否、妨害、回避をできないよう規定している。違反すると2年以下の腸液、2000万ウォン(約200万円)以下の罰金に処するようになっている。外国人でも国内法が適用される。

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