4.16セウォル号事故特別調査委員会の第2次聴聞会が、29日午後に終わった。

 セウォル号特別調査委員会は、初めて船長だったイ・ジュンソク被告と1等航海士のカン・ウォンシク被告を証人として出席させ、事故当時に乗客を捨てて脱出した経緯などを問い詰めた。

 大きな騒動となった海洋警察と済州・珍島(チンド)VTS関係者による初期対応の未熟さと、清海鎮(チョンヘジン)海運、韓国船級、海洋水産省の関係者に船の増改築過程や過積載出港の可否、引き上げ後の措置などについても質問した。

 初日(28日)の聴聞会で一番の核心証言は、船長のイ・ジュンソク被告から出てきた。

 28日の聴聞会第3セッションで証人として出席し「事故当時、退船指示を出したが、検察の取り調べで反省の意味で言わなかった」と明かした。

 これまで何の対応もせずに船を脱出したと伝えられている内容とは違うものだった。

 イ被告は「私が20日間、毎日夜中1~2時まで調査を受け続け、最後に検察が反省の意志を持てと言ったので、全て私の過ちとした」と理由を明らかにした。

 またカン被告は事故当日の午前8時49分から9時45分まで12回に渡って船内放送をしていた人物である。

 彼は「ヤン・デホン事務長が無線で『10分後海洋警察が来るから、乗客に救命胴衣を着せろ。向こうから待機指示がきたから、次の指示があるまで救命胴衣を着せて待っていろ』と言った」と証言した。

 この証言をまとめると、船内放送は清海鎮海運の関係者の指示によってなされたということになる。

 ヤン事務長から無線を受けた時、これまでのチャンネルから変わった理由についてカン被告は「他の人が聞いてはならない内容を伝達しようとした」とし、「誰かに聞かれては混乱する内容なのでそうした」と陳述した。

 また事故から2年が経った今、このような事実を明かした理由について「特別調査委員会で調査を受け、調査官が頭ごなしに責めるのではなく人間的に接してくれたので、心が動かされた」とし、「遺族の方々に深くお詫びしたい」と述べた。

 初日の聴聞会はこのほかにも様々な疑惑を確認する質問が飛び交ったが、証人は「知らない」と一貫し、明確な答弁は得られなかった。

 クォン・ヨンビン真相究明小委員会委員長は、政府が発表したセウォル号のAIS(船舶自動識別システム)が編集されたという疑惑について提起した。

 これに対してAIS復旧業者であるGMT関係者は「AISのデータを肉眼でスキャンするのに、船舶から入ってきたデータの順序が変わった内容があった」とし、「航路が反対方向になっていて、受信時間基準だったデータをやむを得ず発信時間に一部修正したためだ」と疑惑を否定した。

 3秒で船が右側に14度、再び左側に22度急激に変わった点についても質問したが、GMT関係者は「よくわからない」と答え、遺族から恨みを買った。

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