【ソウル聯合ニュース】韓国政府が北朝鮮に対する独自の制裁の一つとして、ロシア極東沿海地方ハサンと北朝鮮北東部・羅津を結ぶロ朝物流協力事業で韓国企業も参加する、ハサン―羅津プロジェクトの中断を事実上確定したようだ。韓国政府筋が8日、政府が前日にこうした方針をロシア側に伝えたことを明らかにした。 ハサン―羅津プロジェクトはロシアの石炭などをハサンから鉄道で羅津港に運び、そこから韓国まで船で運搬する事業。韓国政府はこれまで韓国民間企業のコンソーシアムに対し訪朝許可やロシア産石炭を積んだ第三国船舶の韓国入港許可などを出してきた。しかし、北朝鮮の核実験とミサイル発射を受けた北朝鮮制裁により、こうした支援が難しくなったとロシア側に説明したようだ。プロジェクトは事実上中断することになる。 韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官も6日に、同プロジェクトに関し「今回の(国連安全保障理事会の対北制裁)決議に基づき、必要な検討を行い、ロシア側とも協議する状況がくる」と話していた。 韓国政府の説明に対し、ロシア側は遺憾の意を示したと伝えられる。ロシアはハサン―羅津プロジェクトを念頭に置き、安保理決議で第三国(ロシア)産石炭の羅津経由の輸出を例外と認めさせていた。 韓国政府は8日午後発表する北朝鮮制裁に、180日以内に北朝鮮に寄港した第三国船舶の韓国入港を禁じる内容の海運制裁を盛り込んだとされる。その場合、ハサン―羅津プロジェクトのテスト輸送として羅津港でロシア産石炭を積み韓国に入港する中国の貨物船の入港は禁じられる。 ただ韓国政府は、北朝鮮の非核化を前提にプロジェクト再開の可能性を完全には閉じていないとされる。 一方、安保理決議が国連加盟国への入港禁止対象として明記する北朝鮮の海運会社「オーシャン・マリタイム・マネジメント」(OMM)の船舶31隻のうち4隻が、中国またはロシアに入港できず引き返したことが分かった。また別の1隻はフィリピンで差し押さえられている。 mgk1202@yna.co.kr
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