「国内では売れない」…海外に目が向けられたフルーツ焼酎（リキュール）＝韓国

昨夏、大ヒットしたフルーツ焼酎（リキュール）ブームがおさまるとすぐに、韓国国内の焼酎製造メーカーは海外市場に目を向け始めた。

　ロッテ酒類の「スナリ」（ゆず味の焼酎）やハイトジンロの「チャモンエイスル」（グレープフルーツ味の焼酎）、舞鶴（ムハク）の「チョウンデイ」シリーズなどが海外市場で販路を拡大している。海外の韓国人市場を中心に流通網を広げる計画で、製造業者は輸出を通じて収益性向上と在庫処理が可能となるわけだ。

　韓国の酒類メーカーが海外市場に積極的に熱を上げるのは、最近の世界的な低度数主流の風潮にフルーツ焼酎が十分に入り込むことができると判断したためだ。度数が低い点を強調したり、他の酒類や炭酸水と混ぜてカクテルとして飲むことが増加しているという説明だ。

　また、別の理由としては在庫減少が挙げられる。昨夏、最大300%（月基準）以上の規模となったフルーツ焼酎市場は9月末から急速に落ち込んだ。これに伴い、国内焼酎メーカーが先制的に確保しておいた原材料や完成品も山積みとなり、海外市場輸出を通じて在庫減少効果を得ることができるという説明だ。