【大田聯合ニュース】米国の大学を中心とした国際研究チームが11日(米東部時間)、米国の観測装置LIGOで、物理学者のアインシュタインが100年前に一般相対性理論で存在を予言した「重力波」の観測に成功したと発表した。重力波の直接観測は世界初で、ノーベル賞級の成果とされる。 LIGOのプロジェクトには世界約80カ国から約1000人が参加してきた。 韓国の研究者も重力波の観測に寄与した。2009年にソウル大や釜山大など5校と韓国科学技術情報研究院(KISTI)など政府系シンクタンク2機関の研究者約20人で韓国重力波研究協力団をつくり、研究に携わってきた。 同研究団の団長を務める李ヒョン睦(イ・ヒョンモク)ソウル大教授(物理専門学)は「韓国の研究陣はLIGOの実験資料を分析するソフトウエアに一部寄与した」と話す。重力波の検出データに交じる雑音や信号を分離するアルゴリズムの研究と、重力波検出器をデザインする際にどのような天体が観測されるかを予想し確率を提供する研究にかかわったという。 また、KISTIは大容量データのコンピューティングインフラと技術を提供し、実験データの分析に寄与した。国家数理科学研究所(NIMS)は新たな重力波の処理方法や検出器の特性の決定に必要な新たなソフトウエアの開発研究などに取り組んだ。 しかし韓国の研究者は、韓国がまだ、この先開かれる「重力波天文学」への準備ができていないことに懸念を示す。米国や英国、フランス、イタリア、日本などにさらに後れを取る恐れもある。韓国にはこの分野の研究施設はおろか、研究に対する国の予算支援も全く無い。韓国重力波研究協力団が昨年、重力波検出装置の建設を提案したが、国の課題選定から漏れた。 李氏は重力波研究を「人類の知識を進歩させるための基礎研究」としながら、韓国で基礎研究が広がることを願った。 mgk1202@yna.co.kr
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