【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が4回目の核実験を強行したのに続き、長距離弾道ミサイルによる挑発というカードをちらつかせており、朝鮮半島情勢は不透明さが強まっている。 北朝鮮は2日、国際海事機関(IMO、本部ロンドン)と国際電気通信連合(ITU、本部ジュネーブ)に今月8日から25日の間に地球観測衛星「光明星」を打ち上げると通告した。 北朝鮮は地球観測衛星の打ち上げだと主張しているが、弾道ミサイル技術を利用したいかなる衛星打ち上げも国連安全保障理事会決議違反となる。 北朝鮮の狙いは、4回目の核実験を「水爆実験の成功」と主張し、核能力の高度化を誇示したのに続き、核運搬手段の長距離ミサイルを発射することで事実上の核保有国の地位を得ることにあるとみられる。 問題は北朝鮮を制止するすべがないことだ。4回目の核実験を受け、安保理を中心に強力で包括的な対北朝鮮制裁について協議が行われている状況をものともせず、北朝鮮は挑発を続けている。 北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の中国代表を務める武大偉朝鮮半島問題特別代表が2日に訪朝したが、北朝鮮は同じ日に衛星打ち上げを通告したため、挑発中止を促す中国側の説得を受け入れると期待するのは難しい。 北朝鮮が長距離ミサイル発射に踏み切った場合、韓米日を中心とする国際社会の対北朝鮮制裁の強化は必至で、朝鮮半島情勢はさらに悪化すると予想される。 核実験、長距離ミサイル発射に続き、黄海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)や南北軍事境界線に接する非武装地帯(DMZ)での局地的な挑発の可能性も排除できない。 関連国の外交戦も複雑化する可能性が高い。北朝鮮に対する国際社会の強力かつ包括的な制裁については、中国とロシアが対話を強調しており温度差がある。北朝鮮の長距離ミサイル発射後は温度差がより鮮明になる可能性もある。 韓米日は対北朝鮮制裁をめぐり中国に「建設的な役割」をさらに強く求めるしかなく、中国側の態度に変化がない限り「韓米日対中国」ひいては「韓米日対中ロ朝」という構図が浮き彫りになるとみられる。 北朝鮮核実験後に再燃している米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備問題に関する議論も高まりそうだ。 hjc@yna.co.kr
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