検査結果を発表する環境部当局者=26日、世宗(聯合ニュース)
検査結果を発表する環境部当局者=26日、世宗(聯合ニュース)
【世宗聯合ニュース】ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が排ガス規制を逃れるためディーゼル車に不正なソフトウエアを搭載していた問題で、米国と同様に韓国で販売されたVWのディーゼル車でも排ガス低減装置が確認された。 韓国環境部は26日、VWのディーゼル車6車種を検査したところ、欧州連合(EU)排ガス基準のユーロ5に対応した「ティグアン」で、現行法で禁止されたディフィート・デバイスと呼ばれる無効化機能を確認したことを明らかにした。ディフィート・デバイスは試験走行時に排ガス低減装置を作動させ、道路での実際の走行時は排ガス低減機能を低下させる。 ユーロ5対応のティグアンはディーゼルエンジン「EA189」を搭載している。施設内での試験走行では排ガス再循環装置(EGR)を作動させ有害な窒素酸化物(NOx)の排出を減らし、実際の道路走行中はEGRの作動を故意に中断させるようになっていた。 後継エンジン「EA288」を搭載したユーロ5対応の「ゴルフ」と、最新基準であるユーロ6対応の4車種については現時点でディフィート・デバイスが確認されていない。しかし、環境部は装備された疑いがあるとみて、引き続き調べる計画だ。 環境部は23日に、ディフィート・デバイスが見つかったエンジンを搭載する車両のうち、未販売の車両に販売差し止め命令を、販売済みの12万5522台にはリコール(無料の回収・修理)命令を出した。また、15車種を対象に計141億ウォン(約15億1000万円)の課徴金を科した。 認証を取り消すための行政手続きにも着手した。アウディフォルクスワーゲンコリアはリコール計画書を来年1月6日までに環境部に提出しなければならない。ディフィート・デバイスを装着した車種の排ガス改善策と、リコールによる燃費の変化に関する調査結果も示す必要がある。 一方、環境部は韓国でディーゼル車を販売するすべての自動車メーカーへと調査を拡大する。現代自動車や日産自動車を含む16社が対象。来月から来年4月にかけ実施する。 また、ディーゼル車のディフィート・デバイスを防ぐため、実際の道路走行時の排出ガスを検査する制度を大型車については来年1月、中・小型車は2017年9月から導入する。 ディフィート・デバイスが摘発された車両に対する課徴金は、上限を現行の10億ウォンから100億ウォンに引き上げる計画だ。大気環境保全法の改正を通じ、ディフィート・デバイスを装着した自動車メーカーを刑事処罰する規定も新たに設ける。 mgk1202@yna.co.kr
Copyright 2015(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0