【マニラ聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は19日(現地時間)、フィリピン・マニラで開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の第1セッションで「域内12カ国の会員国が参加する環太平洋連携協定(TPP)が先ごろ妥結したことは大きい意味があり、現在進行中の韓日中自由貿易協定(FTA)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉も円滑に進行する努力をするべきだろう」と話した。 また「このような多様な形態によるAPEC域内の統合の努力がアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現につながり、この過程で開放的地域主義と包容的経済成長が共に確保されることを期待する」との考えを明らかにした。 また「APECが目指す持続可能な経済成長の動力を確保するためには、域内の経済統合の努力を加速化していかなければならない」とした上で、韓国は域内の開発途上国のFTA交渉支援など通じ、APECの経済統合のために努力していくと強調した。 これはTPPを主導する米国と、RCEPを主導する中国がアジア太平洋地域における経済の主導権をめぐり争う中で、TPPやRCEPの枠組みを米中対立と捉えず、FTAAPにつながる成長エンジンになるとの考えを示したものとみられる。 朴大統領はまた「APEC域内における経済の包容的成長を促進するためにはまず域内企業の97%を占める中小企業の国際化に集中しなければならない」とした上で、▼中小企業のグローバル・バリューチェーン(GVC、複数国にまたがり財やサービスの供給・調達を行う体制)への参画支援▼大企業との協力パートナーシップ構築▼通関円滑化のための貿易業者活用の必要性――などを具体的方策として示した。 中小企業の国際化は、APEC域内企業の中小企業が域内市場やグローバル市場を舞台にする輸出企業に生まれ変わり、GCVへの参画と域内経済の統合も促進していくという概念だ。 このほか、経済革新3カ年計画や公共・労働・金融・教育部門の構造改革の成果など、韓国の政策努力も紹介した。 yugiri@yna.co.kr
Copyright 2015(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0