古巣・ガンバ戦、”背水の陣”で臨むイ・グノ
古巣・ガンバ戦、”背水の陣”で臨むイ・グノ
夏の移籍でイ・グノ(30)が全北現代のユニフォームを着ることになったのは、韓国サッカー界における驚きのニュースだった。選手の移籍動向はある程度、事前に”うわさ”になるものだが、イ・グノの移籍については、まさに予想もしなかった出来事だったからだ。

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 2012年のリーグを最後に、軍入隊のため尚州尚武に所属し活躍したイ・グノは昨年9月の除隊と同時に、入隊前の所属チームだった蔚山現代には復帰せず、カタールリーグのアル・ジャイシュへ移籍。新たな挑戦を選んだ。しかし、期待ほどの活躍には至らず、さらには代表チームでも存在感は消えてしまった。「選択を誤ったのか…」という評価さえ聞こえるようになった。

 新たな活路が必要だった中、全北を率いるチェ・ガンヒ監督のラブコールが飛んできた。互いの利害関係が一致し、6か月という短期でのレンタル契約を結んだ。アジアサッカー連盟(AFC)チャンピオンズ優勝とKリーグクラシック(1部リーグ)2連覇という2冠を達成した全北は、エドゥがチームを離れた後、攻撃力の補強が必要、さらにイ・グノは再挑戦の場が必要だった。こうして結局、イ・グノは全北ユニフォームを着て、Kリーグに戻ってきた。

 全北はことし8月中旬、負傷によりリハビリ中のイ・ギュロに代わり、イ・グノをACLエントリーに登録。規定上、問題のない交代だった。

 去る2012年、蔚山所属としてACLチャンピオンの座を手にした際、MVPに輝いたイ・グノにとっては、再びアジアで存在感を見せつける機会だった。さらに、全北の8強戦の相手は、過去にイ・グノが所属していたガンバ大阪。これ以上ない条件の中でピッチに立つことになったが、その期待に応えることはできなかった。

 先月26日、ホームでおこなわれたガンバ大阪とのACL8強・1回戦に先発出場
したイ・グノだが、後半13分には交代を告げられ、ベンチへ下がった。満足のいくプレーには遠かったイ・グノが、来る16日の2回戦(アウェー戦)に向けた覚悟は、並大抵のものではない。

 全北はガンバ大阪とのホーム戦で、猛攻を仕掛けたものの、0-0のスコアレスドローに終わった。ホームで勝利できなかったことは、相当な負担になっている。一方で失点を許さなかった点は、 ”アウェー多得点”の原則で有利に作用する。勝利、もしくはゴールを入れての引き分けの場合、全北は4強へ進出する。つまり、ゴールが絶対必要という状況の中で、FWの役割は大きい。

 2010年6月から2011年まで、ガンバ大阪所属として50試合以上に出場したイ・グノ。古巣との試合でもあり、加えて厳しい状況に置かれた自身を救ってくれた全北とチェ監督の期待に応える最大のチャンスでもある。背水の陣で臨む覚悟だ。


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