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セウォル号沈没から500日 引き揚げや賠償の進行状況は
【ソウル聯合ニュース】昨年4月16日に韓国南西部の珍島沖で旅客船セウォル号の沈没事故が発生してから、今月28日で500日となる。セウォル号は9人の行方不明者と共に今も海底に沈んでおり、仁川~済州の旅客航路は途絶えたままだ。 韓国海洋水産部はセウォル号の引き揚げと賠償補償作業を急いでいる。◇来年6月末までの引き揚げが目標 セウォル号の引き揚げを担当するのは中国交通運輸省所管の上海サルベージの企業連合で、851億ウォン(約86億3500万円)が支払われることになっている。 上海サルベージは今月中旬にバージ船と引き船を韓国に送り、現場に海上作業基地を設置した。中国の潜水士や技術者ら約70人の引き揚げチームと船員約70人は陸地に上陸せず、10月末までここで水中調査や船体に残る油の除去、行方不明者の遺体の流失防止作業を進める。11月に入り水温が下がり潜水できなくなる前に作業を完了する予定だ。 31人の潜水士はこれまで何度も引き揚げや救助を経験したベテランだ。しかし、事故海域は水深によって潮流が変わる上、水が濁り見通しが利かないなど悪条件が重なり、作業は難航している。海洋水産部と上海サルベージは水中調査と撮影の期間を当初10日と予定していたが、日程がずれ込む見通しだ。 水中調査でセウォル号の状態が把握できれば、詳細な引き揚げ実施計画に反映する。引き揚げに用いる資材の規格や数量も確定し、冬の間に中国で調達する。来年3月に本格的な引き揚げ作業に着手する。 まず船内に浮力材や圧縮空気を入れ、浮かせた船体の下にリフティングビームを設置し、クレーンで水深23メートルまで持ち上げる。フローティングドックに載せて木浦新港まで移動させ、陸地に引き揚げる計画だ。 台風シーズン前の来年6月末までの引き揚げ完了が目標だが、天候が重要な鍵を握る。◇死者44%の遺族が賠償金申請 特別法に基づき、犠牲者の遺族や生存者には賠償金や慰労支援金が支払われる。申請の受け付けは9月30日まで。海洋水産部に設けられたセウォル号の賠償・補償審議委員会が支払額を順次決定している。 これまでに死者304人のうち44%にあたる134人の遺族と、生存者157人のうち31人が賠償金を申請。犠牲者71人の遺族に賠償金270億ウォン、生存者8人には2億2000万ウォンが支給が決まった。 賠償額は修学旅行中に巻き込まれた檀園高校(京畿道安山市)の犠牲者の場合、1人当たり平均4億2000万ウォン。一般乗客の犠牲者は職業や年齢によって異なる。 また、政府は賠償金とは別に、犠牲者の遺族に5000万ウォン、生存者に1000万ウォンの慰労支援金を支給している。国民の募金は社会福祉共同募金会を通じ遺族に2億1000万ウォンずつ、大韓赤十字社を通じ約1900万ウォンずつ支給された。檀園高校の犠牲者の場合、遺族に7億2000万ウォン前後が支給される計算だ。 政府から賠償金を受け取れば民事上の和解の効力が発生し、政府を相手取り訴訟を起こすことができない。そのため一部の遺族は賠償金を申請せず、9月半ばに国を相手取り損害賠償請求訴訟を起こす計画だ。遺族らで作る4・16家族協議会によると、約100家族が訴訟に賛同しているという。 mgk1202@yna.co.kr