【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮の高官協議が25日未明に妥結して以降、北朝鮮が韓国への誹謗(ひぼう)中傷を自制している。 26日付の北朝鮮・朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は韓国を中傷するような記事を載せず、体制の宣伝に紙面の大半を割いた。1面トップ記事は、故金日成(キム・イルソン)主席と故金正日(キム・ジョンイル)総書記の銅像に軍人や労働者が花かごを進呈したことを伝えるものだった。 同紙は25日には、先軍(軍事優先)政治の始まりを記念する「先軍節」55周年を迎え、1面から4面まで先軍節に関する写真や記事を掲載。「先軍の旗印を高く掲げ、勝利を引き寄せよう」などと韓国に対する住民の好戦意欲をあおった。 また、高官協議が行われていた24日にも1面から最終面の6面まで、韓米への憎悪をたきつけ体制を守るための結束を促す記事を掲載していた。 同紙の論調の変化は、26日付の論評に最もよく表れている。17日に始まった韓米の定例合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)を取り上げた論評は、米国に対しては朝鮮半島情勢を緊張状態に追い込んでいると非難した一方、韓国に対しては直接言及しなかった。 南北は高官協議で、北朝鮮の「準戦時状態」解除や韓国の拡声器による宣伝放送の中断に合意した。北朝鮮が韓国への中傷を控えている背景には、南北の対話機運に水を差したくないという思惑があるようだ。 stomo@yna.co.kr
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