【ソウル聯合ニュース】朝鮮半島の軍事的緊張が高まる中、韓国と北朝鮮の高官協議が3日目を迎えた。北朝鮮軍が南北非武装地帯(DMZ)に埋設した地雷が爆発し韓国兵が重傷を負った事件、その報復として韓国軍が対北朝鮮の心理戦の一環で再開した宣伝放送をめぐり、双方は長時間にわたり激しい綱引きを続けているとされる。 協議は軍事境界線のある板門店で22日午後6時半から23日午前4時15分まで10時間近く行われた後、同日午後3時半に再開し、24日午前9時半現在も進行中だ。 北朝鮮は今回の事態の原因となった4日の地雷爆発と20日の西部戦線の砲撃について、北朝鮮軍によるものではないと主張しながら、韓国軍に拡声器を使った宣伝放送を直ちに中断するよう要求しているようだ。 これに対し韓国政府は、危機を解消するにはまず北朝鮮が地雷埋設を率直に認めて謝罪し、再発防止の対策に取り組む必要があると強調していると伝えられた。また、北朝鮮が中断を要求する宣伝放送に対しても、北朝鮮の地雷埋設が放送再開のきっかけとなっただけに、北朝鮮が誠意ある態度を示すまでは中断できないとの立場だ。 朝鮮半島の軍事的な緊張状況における責任の所在に関し、双方には深い溝がある。しかし、対話を通じ問題を解決しようとする点では一致しているとみられる。3日目は代表団による協議と首席代表の接触、一時休止を繰り返しながら妥協点を探ることに注力するとされる。一時休止の際には本国と連絡を取り合ってから、再び協議に臨んでいるようだ。 地雷爆発事件と宣伝放送中断をめぐっては一部進展もあったと伝えられた。2日連続で夜を徹しての協議が行われたことから、合意文を調整中ではないかという観測もある。ただ、その場合も、今回の協議が議題に合意した上で始まったわけではないため、難航が予想される。 協議ではほかにも、韓国が主張する南北離散家族の再会問題が取り上げられた可能性が高い。朴槿恵(パク・クネ)大統領は15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)70周年記念式での演説で、再会行事の再開に強い意欲を示しているためだ。 また、2010年の韓国海軍哨戒艦撃沈事件を受け韓国が同年5月から実施している対北朝鮮制裁措置(5・24措置)の解除、金剛山観光の再開、韓米合同軍事演習など、南北間の懸案が幅広く取り上げられた可能性もある。 mgk1202@yna.co.kr
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