【ソウル聯合ニュース】韓国軍当局は22日、南北高官協議が行われている最中も前線部隊で最高警戒態勢を維持し、北朝鮮軍の挑発の可能性に備えている。韓国軍合同参謀本部は韓米連合軍司令部と協議し、対北朝鮮情報監視態勢の「ウォッチコン」を3段階から上から2番目の2段階に引き上げ、北朝鮮軍の動向を監視しているという。 韓国軍関係者は「北による砲撃事件が発生した20日に発令した最高警戒態勢を維持する方針」として、「南北間の対話中にも挑発を行う可能性があるため、万全の態勢を維持している」と伝えた。別の関係者は「北の情報判断と分析に関する要員を大幅に増やした」と明らかにした。 ウォッチコンの2段階は北朝鮮の挑発の脅威が深刻な状況と判断される場合に取られ、情報衛星や偵察機、地上の偵察設備などを総動員し、対北朝鮮情報分析と監視活動を強化する。平時は4段階のウォッチコンは、北朝鮮軍による地雷事件が起きてから3段階に引き上げられ、今回2段階になったという。 北朝鮮は22日午後5時までに、韓国軍が対北朝鮮宣伝放送を行っている拡声器を撤去するよう求め、軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)付近に76.2ミリ砲(直射砲)を配備した。韓国軍は、直射砲が拡声器への攻撃に使われる可能性が高いと分析している。前線地域の北朝鮮砲兵部隊では坑道の中の砲を外に出し、直ちに射撃できる場所に砲を移動させており、砲撃準備を終えた部隊も多数観測されたという。 韓国軍は南北協議の結果とは関係なく、当分の間は最高警戒態勢を維持し、拡声器を使った宣伝放送を続ける方針という。韓国軍関係者は「拡声器放送は4日に発生した地雷挑発への対応措置」として、「北側が責任ある措置を取らなければ、放送を続ける」と述べた。南北双方が高官協議の開催を議論していた21日夜と22日早朝にも韓国軍は11カ所で宣伝放送を実施したという。 一方、韓国空軍の戦闘機F15K(4機)と米第7空軍の戦闘機F16(4機)の計8機が22日午前11時から約2時間、東海や慶尚北道、京畿道などの上空を飛行した。戦闘機が飛行した経路から北朝鮮までは5~6分で接近できる。韓国軍関係者は今回の飛行について、「北の挑発・威嚇に対応し、韓国の安保を脅かすいかなる挑発行為も許さないという韓米同盟の決然とした意志を示す武力示威」と説明。「北が十分に脅威を認識できる経路を飛行した」と明らかにした。  kimchiboxs@yna.co.kr
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