北朝鮮によるDMZ(非武装地帯)一帯の軍事的緊張の高潮と武力衝突行動は、緻密な事前の計画と金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の主導的作戦指示によるものだと、21日分析された。(提供:news1)
北朝鮮によるDMZ(非武装地帯)一帯の軍事的緊張の高潮と武力衝突行動は、緻密な事前の計画と金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の主導的作戦指示によるものだと、21日分析された。(提供:news1)
北朝鮮によるDMZ(非武装地帯)一帯の軍事的緊張の高潮と武力衝突行動は、緻密な事前の計画と金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の主導的作戦指示によるものだと、21日分析された。

キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ

 特に金第1書記は今回の局面において軍部を完全に掌握した姿を見せて注目されている。

 今回の局面を呼び起こしたきっかけとなった今月4日の地雷挑発事件だけでも、一部では今回の事件が前方地域を管轄する北朝鮮軍部隊の挑発的忠誠心の表れだとされている。就任後、数十回に及ぶ人事措置により北朝鮮軍部内で忠誠競争をよんできたという分析のもとにした推測である。

 しかし20日の砲撃挑発事件をきっかけに今回の一連の軍事的挑発が徹底的な計画による軍事作戦であるという状況があらわになった。

 これは20日夜に行われた朝鮮労働党中央軍事委員会の非常拡大会議を通じても確認できる。

 中央軍事委員会の非常拡大会議は、北朝鮮軍に関して一番権威があり、最終的な決定を下すところで、金第1書記が今回の会議を開いたという事実を対外的に公開すること自体が異例的なことなのだ。

 これは今回の一連の挑発が、金第1書記の頭から出てきた計画的作戦であることを傍証するものだと、専門家は見ている。

 ある北朝鮮専門家は「地雷挑発事件からが事実上、金正恩の計画によって進められたものだと見なければならない」とし、「一部による偶発的挑発であるならば、金正恩本人が出て今回の事態に対応する姿を対外的に公開しないだろう」と述べた。

 またもう一つ注目するべき点は、今回の挑発に関連した北朝鮮軍部の動向だ。

 挑発を現場で指揮する役割を担うリ・ヨンギル総参謀長とキム・ヨンチョル偵察総局長のことだ。

 二人は北朝鮮のDMZ地雷挑発事件が起きた後、韓国側の対北拡声器放送が再開されると、どの公の場にも姿を現さなかった。

 光復(日本の植民地支配からの解放)節である今月15日の光復70周年を迎えて開催された政治行事にも二人の姿は見られず、一部では二人が軍に対する「現場指揮」を引き受けたか「恣意的挑発」による懲戒を受けたものだと分析されていた。

 しかし二人は20日の党中央軍事委員会拡大会議に出席して、金第1書記にこれまでの状況を報告したことにより、徹底した金第1書記の指示によるものだったことを示唆した。

 北朝鮮の対南ラインである実務総責任者であるキム・ヤンゴン党対南秘書兼統一前線部長も、党中央軍事委員会拡大会議をきっかけに約1か月ぶりに姿を現し、これまで金第1書記に密着した対南戦略を駆使してきたと推測される。

 これは金第1書記本人が軍部に対する掌握を事実上終えて、全ての作戦を主導的に指揮し、これを履行させる力を相当なレベルで確保したことを見せられたということだ。

 一部では金第1書記が昨年4月の前方地域の軍団長を入れ替えた時から、すでにこのような挑発は予告されていたと分析されており、金第1書記の軍部に対する掌握は成功したと言える。

 一方では今回の軍事的挑発をきっかけに金第1書記がこれまで内部の動きにだけ拍車をかけていた姿を見せると予想していると見ている。

 金第1書記はことし5月の訪問が有力視されていたロシアの戦勝行事への不参加はもちろん、9月3日の中国での戦勝行事にも参加しないと予想されるなど、就任後から「首脳外交」には無関心な姿を見せている。

 北朝鮮の外交ラインに対する人的補強を行なったが、それもアフリカと一部のアジアの国家など北朝鮮に友好的な国家に力量が集中しており、実際にはアメリカ、中国などに対して何の外交的努力を傾けていない。

 ある専門家は「北朝鮮の最近の動向は、周辺国が前向きな姿を見せなければ対話は必要ないという態度だ」と見ている。


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