韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、感染病への対応と防疫体系を見直すと明らかにした。(提供:news1)
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、感染病への対応と防疫体系を見直すと明らかにした。(提供:news1)
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、感染病への対応と防疫体系を見直すと明らかにした。

 19日、大統領府によると、朴大統領はこの日の午後、訪韓中のWHO(世界保健機構)のマーガレット・チャン事務局長と面会する場で「WHOは韓国からMERSが発生した後、専門家で構成された調査団を派遣して拡散原因を調べ、適時に勧告事項を示してくれた」とし、「また韓国の状況を国際社会に正確に共有するなど、迅速な協力で防疫措置の効率性を高めるのに大きな力になった」と感謝の意を伝えた。

 続けて「韓国は今回のMERS感染と拡散をきっかけに新種の感染病への防疫体系を根本的・総合的に点検するつもりだ」とし、「WHO、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)を含む国内外の専門家たちと深い議論を通じて感染病への対応・防疫体系を根本的に見直していく」と明らかにした。

 朴大統領からの「このためにWHOからも専門家を送ってほしい」という要請に、チャン事務局長は「一番適切な人物が韓国に迅速に来ることができるようにする」と回答したという。

 同時に朴大統領はことし9月にソウルで「第2回グローバル保健安保機構(GHSA)」の高位級会議が開かれる予定であることを聞き、「グローバル時代に新種の感染病流入に対する各国の経験を共有し、国際協力を強化するきっかけにしようと思う」と述べた。

 これに対しチャン事務局長は「韓国は最高レベルの医療サービスと普遍的健康保険などをもつ国だ」とし、「しかし医療機関のアクセシビリティが高く、病院間の移動が自由な長所が家族や知人らの見舞いなど韓国の文化的要因と共に疾病(MERS)拡散に影響を与えているようだ」と述べた。続けて「MERSが新たな疾病なので、韓国も初期に過小評価した側面があったようだ。特に病院名簿の公開が遅れるなど情報疎通の不十分な点もあった」と指摘した。

 これまで大統領府をはじめとする韓国政府当局の関係者は、チャン事務局長の指摘とは違い「MERS感染の病院名の公開は適した時期になされていた」と主張してきた。チャン事務局長は「しかし韓国はその後迅速に防疫を強化し、体系的に対応してきた」と評価した。また「非科学的な根拠による学校閉鎖は国民に不安を与える可能性があり、望ましくない」とし、「先日の朴大統領による学校訪問はすばらしい措置で、授業再開と共に手洗いなど衛生教育を強化していくのが大事だ」と言及した。

 チャン事務局長は「防疫体系は中央政府が地方政府を統轄しながら、お互いに協力体系がなされなければならない」とし、「国民も政府の指針にきちんと従うことが大事だ」と助言した。

 チャン事務局長はこの日ソウルで開幕した「世界看護師大会」に出席し、18日に韓国に到着した。


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