【ソウル聯合ニュース】ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長が4日夜、緊急会見を開き、韓国で35人目の中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染者と確認された医師が、症状が出始めた後も1500人以上のソウル市民と直接、間接的に接触していたことを明らかにした。 市によると、この医師はソウル市内の病院に勤務している。先月27日に2次感染者の患者と接触し、勤務先の判断で診療を中断するよう指示された。29日に咳(せき)などの軽い症状が見られたが、勤務を続けた。30日には微熱があったものの、午前の3時間、病院の大講堂で開かれたシンポジウムに参加した。夕食時に家族とともに市内のショッピングセンターで外食した後、計1565人が参加した地域行事に30分間出席した。 31日は咳や痰(たん)、高熱など症状がひどくなった。しかし、午前の1時間は前日に引き続き病院内でシンポジウムに出席し、ファストフード店にも立ち寄った。一度帰宅した後、夜に病院に隔離され、翌日の今月1日に陽性と判定された。 市は地域行事に出席した1565人のリストを確保して4日のうちに連絡を取り、自宅から出ないよう要請したという。それ以外の場所で医師と接触した市民の数などはまだ正確に把握していないようだ。 また市は政府と情報共有が十分できていないため、緊急会見を開くことになったと説明している。 一方、保健福祉部はソウル市と緊密に協議し、情報も共有していたとする。医師の地域行事の出席に関しては、医師の症状が軽く、緊密に接触する集まりではなく長時間でもなかったため、大勢への隔離措置は適切でないと判断したと釈明した。出席者のリストを確保すれば注意を促す計画だったという。医師の勤務先での接触者49人と家族3人に対しては自宅隔離や観察の措置を取っている。 勤務先の病院側は、医師は29日に多少咳があったが、30日は症状がなかったためにシンポジウムや外部の行事に出席したと主張している。熱が出始めたのは31日からだという。また、医師との密接な接触が疑われるのは、病院の入院患者10人と家族ら約40~50人とした。 mgk1202@yna.co.kr
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